日本にも導入される「扱いやすい」BEV。お手頃感に期待大
KONAは、ヒョンデの中でエントリーモデル的な存在である。とくにBEVモデルであるKONA Electricは、日本ではすでに導入されているBEV、IONIQ 5(アイオニック ファイブ)よりは価格も低く抑えられるはずで、また違ったユーザー層へと訴求するモデルとなる。
初代モデルは2017年にデビューしたが、その2代目が2023年にデビュー、ドイツ ベルリンで開催されたそのプロダクトプレビューを取材した。
現地で公開されたのは、KONAのBEVとHEVとNラインである。ちなみにNラインはスポーティバージョンで、たとえばBMW Mスポーツのようなモデルである。Nモデル:Mモデル、Nライン:Mスポーツと言ったらわかりやすいだろう。ちなみにこのNモデルは、韓国でもかなり人気が高いようだ。
今回はそんなKONAの中でもとくにBEVについて詳しくレポートしたい。
EVリーダーシップを目指すヒョンデはIONIQ5に続き、KONAのBEVを日本へ導入する予定である。一般的にICE(エンジン搭載車)から開発してBEVに発展させる手法とは正反対で、このKONAの開発にあたっては、まずはBEV、その後にICEモデルの順番で開発したのだという。
そのメリットは、BEV開発にあたり無理がなく、重いバッテリーを搭載することが前提なので走行性能にも好影響があるという。今回は試乗することはできなかったのでそのあたりの印象は試乗機会後にまた報告したいと思う。
LEDやピクセルグラフィックスで、オリジナリティを表現
2世代目となるKONA Electricは、B-SUVセグメントのクルマで、ディメンジョンは、全長4355mm、全幅1825mm、全高1575mm(17インチタイヤ装着車)、ホイールベースが2660mmとなる。Nラインの全長は4385mmだ。
ラインナップは、WLTP推定値で490kmのEV走行距離を持つ「ロングレンジ」と、同じく342kmを持つスタンダードの2種類。前者は最高出力160kW/最大トルク255Nm、後者は114.6kW/255Nmを発生する。1モーターのみなのでAWDモデルは用意されないが、そのあたりは今後への期待ということだろうか。
KONAのエクステリアの特徴は、車幅いっぱいに広げられたシームレスホライズンランプと呼ばれるLEDバーにある。さらにその下にレイアウトされたヒーテッドチャージングドアも装備する。ヒーテッドと謳うのは充電口が暖められているためで、寒い地域でも氷ることなく開く工夫だ。マイナス30度まで対応するという。
フロントにはエンジンがないので「フランク」と呼ばれるフロントトランクが用意され、アクティブエアフラップも装備する。サイドを見るとウインドウ下のモールがフロントからリアに繋げられ、後端では上部に向かってカーブ、最後はルーフにまで達している。さらにこれはIONIQ 5でも使われたキャラクターラインも見られる。
リアセクションにもフロントと呼応するように車幅いっぱいにLEDテールライトが見える。さらにボディサイドまで回り込んだ5角形デザインは、ヘッドライトとテールライト下にも使われる。
この前後共通のピクセルグラフィックスデザインは特徴的なアイコンとして、KONA Electricの大きな特徴であると言えるだろう。さらにバンパー下にはピクセルデザインも見てとれる上、ボディサイドを走るキャラクターライン、コネクテッドクロームライン、ドアを対角に走るキャラクターラインもそのひとつである。