2022年7月、ミハエル・キルシュ氏に代わりフィリップ・フォン・ヴィッツェンドルフ氏がポルシェジャパンの代表取締役社長に就任した。今回、日本におけるBEVを普及させるための課題についてインタビュー、これから求められるものに対する取り組みの一端を、伺うことができた。(Motor Magazine 2023年5月号より)

プレミアムチャージングアライアンスをさらに推進

ヴィッツェンドルフ社長 充電インフラが足りないと誰もが同じことを思っているのではないでしょうか。充電インフラの整備をフォルクスワーゲングループでやるのは当然ですよね。同じグループなのですから。そしてこの3社からやるというのも法律という点からもやりやすかったのです。今後は参加メンバーを増やしたいと思っています。それも自動車メーカーだけではなくて。ガソリンスタンドやその他の企業などインフラに貢献してくれる企業であれば参加して欲しいと思っています。

千葉 そういう取り組みはきっと、ユーザーベネフィットに結び付きますね。

画像: ポルシェはモータースポーツで勝利するとこうしたポスターを制作する。

ポルシェはモータースポーツで勝利するとこうしたポスターを制作する。

ヴィッツェンドルフ社長 ゴールはひとつです。お客様に利便性を感じて欲しいのです。まずはひとつのカードやアプリで簡単に充電できるようにしたいですね。そのためにはメンバーを拡大しなければなりません。いろいろと規制はありますが、とにかくお客様の利便性をよくするため、PCAのメンバーを増やしていこうと考えています。

千葉 まったく同感です。充電ステーションによって使える充電カードが違うなどとても不便です。ガソリンスタンドでは、どんな種類のカードやそれこそポイントだって使えますが、充電の場合は違います。そこはBEV普及の障壁なのです。PCAネットワークが広がるのは、使う側の利便性 まったく同感です。充電ステーションによって使える充電カードが違うなどとても不便です。ガソリンスタンドでは、どんな種類のカードやそれこそポイントだって使えますが、充電の場合は違います。そこはBEV普及の障壁なのです。PCAネットワークが広がるのは、使う側の利便性が向上するので大賛成です。

ヴィッツェンドルフ社長 力強いお言葉ありがとうござます。できることですからね、カード一枚、アプリひとつで充電できることはなにもSF映画の世界ではないのですから。他にも課題があります。実は、日本は充電器の数はノルウェーの次ぐらいに多いのですが、出力の大きさが問題です。低いのです。そして古いんです。老朽化していて2年以内に置き換えなければならないものばかりです。これはみんなで力を合わせればできることです。そうすれば日本の皆さまのために充実した充電インフラができるはずです。

千葉 ポルシェにもPHEVを多く揃えていますが、普通充電の環境も少なすぎますね。

ヴィッツェンドルフ社長 PHEVは、充電しなくてもいいのですが、フルでパフォーマンスを発揮するには充電したほうがいいですよね。おっしゃるとおりです。

千葉 ありがとうございます。とても興味深いお話が聞けました。(文:Motor Magazine編集千葉知充/写真:ポルシェジャパン)

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