大きな驚きを持って世界中を駆け巡ったトヨタ自動車の社長交代のニュース。そして新社長となった佐藤恒治氏に代わりレクサスインターナショナルの新しいプレジデントに就任したのが、RZのチーフエンジニアも務める渡辺氏である。(Motor Magazine 2023年6月号より)

「みんなを笑顔にするレクサスを作ってくれ」と言われました。

画像: チームレクサスのキャプテンとして渡辺プレジデントは、電動化に軸を置きながら、ひと目見てわかるデザインやほんの少し走っただけで感じる乗り味を、さらに進化させていくという。

チームレクサスのキャプテンとして渡辺プレジデントは、電動化に軸を置きながら、ひと目見てわかるデザインやほんの少し走っただけで感じる乗り味を、さらに進化させていくという。

千葉 やると決めたときに、最初はなにをしようと考えましたか。

渡辺 豊田会長からは『皆を笑顔にするレクサスを作ってくれ』と言われました。それには多くの想いが込められていると思いますが、レクサスはクルマを中心に置きながら、モビリティカンパニーへの変革、ブランド変革を進めていますのでしっかりクルマと向き合いながら皆を笑顔にしたいと考えています。

千葉 期待されているのは、どのようなことだと思いますか。

渡辺 レクサスブランドでしか味わえない、やはりレクサスだよねと感じていただけるクルマづくりです。RZをイチから開発した渡辺という人間が、BEVの技術を使い、どうレクサスらしさを打ち出していくか。レクサスの未来みたいなものを知っていただくきっかけになればと思っています。

千葉 渡辺流の施策はありますか。

渡辺 これまでと違うことをやりたいとは思っていません。RZの開発のときも「何が新しいのか」、「今までにない変化は」なども議論しました。しかしクルマである以上、無理に変化を求めたり、パッケージにそぐわない新しいことをやるのではなく、お客様の求めることに見合った性能に作り上げることを考え、そうしてできたのがRZなんです。

今後もレクサスは、電動化をひとつの軸に置きながら、ブランドを高め、レクサスらしいクルマづくりを追求していきたい。具体的には、ひと目見てわかるデザイン、走ってタイヤが転がる瞬間に感じる乗り味です。これはレクサスの大切な軸として継承し、さらに進化させていきます。

千葉 下山に開発拠点ができることで、変化はありますか。

渡辺 カンパニーの一体化はできていましたが、ロケーションは分散しているので、下山に一堂に会して開発や実験や製造、営業までワンチームでクルマづくりができます。レクサスの本拠地として、すぐ横にテストコースがあるというのも大きいですね。現地現物で、設計から製造まで一貫でき、スピーディな決定やアジャイルにいろいろな改善が進んでいきます。

千葉 渡辺プレジデントの率いるレクサス、とても楽しみです。

(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:永元秀和)

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