2023年6月7日(現地時間)、ボルボはイタリア ミラノで初の小型プレミアムSUV電気自動車「EX30」を世界初公開し、欧州および一部の地域で注文受付を開始した。

3つのパワートレーンと2種類のバッテリーを設定

EX30は、ボルボ史上最小のSUVだ。本国仕様のサイズでは、全長4233×全幅1837×全高1555mm、ホイールベースは2650mmとなっている。ロングホイールベース、大径ホイール、前後そろったオーバーハングにより、エクステリアにバランスと洗練された印象をもたらしている。非常に電気自動車的なデザインで、自信にあふれたフロントフェースは、閉じられたシールドとデジタル表現を用いたトールハンマーヘッドライトがあしらわれている。

画像: 充電用ポートは左リアフェンダー上に備わっている。

充電用ポートは左リアフェンダー上に備わっている。

市街地移動が多い人や、充電間の移動距離が短い人には、LFPバッテリーを搭載したシングルモーター(RWD)のオプションを用意する。LFPスタンダードレンジ バッテリーは、リン酸鉄リチウムの化学反応を使用したバッテリーで、コストパフォーマンスが高く、資源消費も少ないため、最大限の航続距離を必要としない場合に最適な選択肢となる。

逆に最大限の航続距離を求めるなら、NMCバッテリーを搭載したシングルモーター エクステンデッドレンジが最適だ。NMCバッテリーは、リチウム、ニッケル、マンガン、コバルトを使用し、LFPバッテリーよりも効率的にエネルギーを生成する。このシングルモーター エクステンデッドレンジは、充電間の航続距離を最大480kmまで伸ばすことができる。

そして、パフォーマンスを重視するなら、ツインモーター パフォーマンスのバリエーションが最適だ。NMCバッテリーに追加のモーターをフロントに備えたもので、このEX30のAWDモデルは、315kW(428hp)のパワーを発揮し、0→100km/h加速は3.6秒と、ボルボ史上最速の加速を実現している。

エクステンデッドレンジのツインモーター バリエーションは最大153kW、スタンダードレンジは最大134kWの充電能力がある。つまり、25分強でバッテリーを10%から80%まで充電できる。車のセンターディスプレイとアプリを通じて、アンペア数、最大充電レベル、充電を開始するタイミングを設定することができる。

ボルボ史上最も低いカーボンフットプリントを実現

画像: 上下に分割されたリアコンビネーションランプがユニークだ。

上下に分割されたリアコンビネーションランプがユニークだ。

また、EX30はこれまでのボルボ車の中で最も低いカーボンフットプリントを実現するよう設計されており、ボルボのサステナビリティに関する高い目標を実現する上で重要な一歩を踏み出している。生産とライフサイクル全体にわたる排出量削減に取り組むとともに、内外装の素材に配慮することで、20万kmの走行時における総二酸化炭素排出量を30トン以下におさえている。

安全性能においても、交通量の多い都市環境において、ドライバーと周囲の人々を守ることを目指している。一つの例として、クルマのドアと自転車の衝突事故の防止に役立つ、転車用の特別な安全機能を搭載しており、自転車やスクーター、ランニングする人の直前でドアを開けようとすると、音と表示で警告が発せられる。

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