ドライビングスリルを最大限に楽しめる！
ハンドル上でHMIの操作が可能。8.4インチディスプレイの採用などインテリアはローマと共通のデザイン。
2023年3月。モロッコのマラケシュで公開されたRomaのオープン版「Roma Spider（ローマ スパイダー）」が日本へ初上陸、プレス関係者や特別招待客にベイエリアの特設会場で公開された。
そもそもローマの開発時に、オープンバージョンは計画になかったというが、フェラーリ スタイリング センターを率いるフラヴィオ・マンゾーニ氏は、ローマクーペのとても美しいシルエットを持つオープンバージョンがあるのは自然であると考え、話が進んでいったという。
そして完成したローマ スパイダーは、ソフトトップルーフを採用した実にエレガントなモデルになっていた。またフェラーリのフロントエンジンモデルにソフトトップが採用されたのは、1969年のフ ェラーリ 365GTS 4以来、実に54年ぶりのことだという。
フェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ社長は、このイベントの冒頭、「オープンカーを愛する人、そして初めてオープンカーを試してみたいと思うお客様のために特別なローマスパイダーを作りました。このクルマは、ドライビングスリルを最大限に楽しめるクルマです。都会を離れ、美しい道を走ることで、週末を最高のものにすることができます。あらゆるシチュエーションに対応する完璧なドライバビリティを追求しています」と語った。
基本的なメカニカルコンポーネンツはローマと同様
Z字型の動きを採用。開閉は、最高60km/hまでの走行中も可能で、所要時間はわずか13.5秒である。
ローマとローマスパイダーの共通項は多い。２シーターよりも利便に富む2+シーターであることもそうだが、620ps、760Nmを発生する3.9L V8ツインターボエンジンをフロントに搭載するのも同様である。前後重量配分は48:52と若干リア寄りだ。トランスミッションは同じく8速DCTとなる。
ソフトトップの動きにはZ字型を採用、最高60km/hまでなら走行中も稼働させることができる。開閉に要する時間は13.5秒である。また展開時にルーフはトノカバー下に収納され、トランク容量は255Lを確保する。さらにオープン化に合わせて、リアシートのバックレストと一体化したウインドディフレクターを装備し、オープン時の快適性を確保した。これは特許も取得している。
パフォーマンスは、0→100km／h加速が3.4秒、最高速が320km／hと正真正銘スーパーカーと呼べるものだ。ちなみにローマ スパイダーの日本での価格は、 3280万円（税込み）である。（文：Motor Magazine編集部 千葉知充／写真：井上雅行）
