一部改良されて再登場したトップグレード
メルセデスAMG GTは2014年に2ドア クーペが発表(日本仕様は2015年発売)され、2018年に4ドア クーペも登場(日本仕様は2019年発売)した、メルセデスAMGが独自開発したスポーツモデルだ。「63S 4マティック+」は、以前にも設定されていたトップグレードだが2022年にラインナップからフェードアウトし、今回、一部改良されて再登場した。
主な変更点では、従来のマルチチャンバーを備えたAMG ライドコントロール+エアサスペンションに、新たにダンパーの外側に2つの圧力制御バルブを追加した。これにより、ホイールのリバウンドと収縮のステージをそれぞれ別個に制御することが可能となり、最小減衰力と最大減衰力の特性差を広げ、快適性を高める一方で、スポーティなドライビングダイナミクスの両立を実現した。
また、MBUX インテリア アシスタントを標準装備し、手のジェスチャーでさまざまな操作が可能になった。例えば、Vサインで気に入った機能のショートカットをメディアディスプレイに表示したり、ルームミラーの下で手を上下させることでリーディングライト、助手席シート上方に手を伸ばしてサーチライトのON/OFFなど利便性が向上している。
ホームスクリーン、メディア、ナビゲーション、シート調節では選択項目をハイライトまたは拡大表示することで、より操作しやすくなるよう配慮されている。さらに、360度カメラシステムの映像を車両の前後左右、俯瞰などを任意に切り替えることができ、駐車の際などにとても便利だ。
MBUX AR(拡張現実)ナビゲーションも標準装備した。従来は目的地を設定して行先案内をする場合、地図上に進むべき道路がハイライトされたが、新型では、それに加えて、車両の前面に広がる現実の景色がナビゲーション画面の一部に映し出され、その進むべき道路に矢印が表示される。
ステアリングホイールには、ドライビングに集中しながら各種メニュー操作が可能な最新世代のAMG ドライブコントロールスイッチを備えたAMG パフォーマンス ステアリングホイールも標準装備。ボディカラーやインテリアカラーに新色も追加された。