官能的な内燃機や伝統のスポーツカーを持つプレミアムスポーツカーブランド。2020年にフルバッテリーEV「タイカン」を市販化するなど積極的に電動化戦略を進めてきた。(Motor Magazine2023年9月号より)

ミッションXの発表でポルシェの電動化が見える

というわけでこの1〜2年は、ポルシェにおいて電動化への道筋が具体的に見えてくる大きなターニングポイントとなるわけで、今年のル・マンの直前に突如発表されたミッションXは、それらのローンチにまつわるブースターの役割を果たす意味合いもあるはず。

画像: 911ダカール(2022年11月17日 日本発売)。2022年11月のロサンゼルスオートショーで発表された限定モデル。911カレラ4GTSをベースに50mm車高を高め、オーバーフェンダーを装着する。パワートレーンは、480ps/570Nmを発生する3L水平対向6気筒ツインターボと8速PDKの組み合わせだが、オフロードタイヤを履くため最高速度は240km/hに抑えられている。

911ダカール(2022年11月17日 日本発売)。2022年11月のロサンゼルスオートショーで発表された限定モデル。911カレラ4GTSをベースに50mm車高を高め、オーバーフェンダーを装着する。パワートレーンは、480ps/570Nmを発生する3L水平対向6気筒ツインターボと8速PDKの組み合わせだが、オフロードタイヤを履くため最高速度は240km/hに抑えられている。

一方で、ポルシェは代々コンセプトカーの表現を何らかの形で市販へ実装するメーカーでもある。フォーミュラEの参戦を含め、何らかの形でBEVのスーパースポーツを世に送り出したいという気持ちを抱いているだろう。

その傍らで、ポルシェが主導するのがeフューエルの可能性追求だ。カーボンニュートラルのフォーマットに沿って従来の内燃機を延命させるソリューションとして、欧州委員会のお墨付きも得ることができた。

ポルシェのエンジニアたちは莫大な自社カスタマーへのロイヤリティをいの一に唱えるが、一方で最後の最後まで内燃機への情念は絶やさない覚悟だろう。

いまもって、GT3のような内燃機を磨き続けているところをみれば、それは自明でもある。(文:渡辺敏史/写真:ポルシェAG)

ポルシェ 718スパイダーRS主要諸元

●全長×全幅×全高:4430×1825×1230mm
●ホイールベース:2485mm
●車両重量:1410kg
●エンジン:対6DOHC
●総排気量:3996cc
●最高出力:368kW(500ps)/8400rpm
●最大トルク:450Nm/6750rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:MR

ポルシェ 911ダカール主要諸元

●全長×全幅×全高:4530×1864×1338mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:1605kg
●エンジン:対6DOHCツインターボ
●総排気量:3996cc
●最高出力:353kW(480ps)/6500rpm
●最大トルク:570Nm/2300ー5000rpm
●トランスミッション:8速DCT
●駆動方式:4WD

This article is a sponsored article by
''.