1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、アウディ R8(初代)だ。

アウディ R8(初代/AUDI R8:2006〜2016)

アウディ初の量産ミッドシップスポーツカーがR8だ。2003年のフランクフルト モーターショーでコンセプトカー「ルマン・クワトロ」として出品。レースカーのR8からフィードバックされた先進テクノロジーと、アウディ得意のフルタイム4WDが採用されていた。このコンセプトカーをほぼそのまま市販化したのが初代R8だ。2006年のパリ モーターショーで欧州正式発表され、日本では2007年7月に発表され秋に販売開始。車両価格は1670万円(税込)だった。

ボディ骨格にはアルミ製のASF(アウディ スペースフレーム)、さらにエンジン搭載部にはマグネシウム合金も採用し、ASFの単体重量は210kgという驚異的な軽さを実現した。しかもその生産はほとんど手作業で行われる。

リアミッドに縦置き搭載されたエンジンは自然吸気4.2L 直噴(FSI)のV8 DOHC。最高出力は420ps、最大トルクは430Nmを発生。ドライサンプ化され重心高を下げ、これに6速MTをベースとしたRトロニック(シングルクラッチAMT)を組み合わせていた。公式発表では、0→100km/h加速が4.6秒、最高速は301km/hと、スーパーカーにふさわしいパフォーマンスを発揮した。

画像: パワーユニットは4.2Lの直噴 V8 DOHCからスタート。2009年には5.2L 直噴のV10もラインナップに加わる。

パワーユニットは4.2Lの直噴 V8 DOHCからスタート。2009年には5.2L 直噴のV10もラインナップに加わる。

さらに2009年1月のデトロイト モーターショーでは、ランボルギーニ ガヤルドに搭載されていた5.2L(5204cc)のV10エンジンを搭載した「5.2FSI クワトロ」を発表。最高出力は525ps、最大トルクは54.1kgmに高められている。この新エンジン搭載により、0→100km/h加速は3.9秒、最高速は316km/hに高められた。また、同年2月には純粋な6速MT仕様も追加されている。

翌2010年には5.2FSIクワトロをベースにしたオープンモデル「スパイダー 5.2FSI クワトロ」も追加した。また、2013年には全車のトランスミッションを7速DCTの「Sトロニック」に変更し、0→100km/h加速タイムを3.9秒から3.6秒に短縮している(5.2FSIクワトロ)。

2016年には2代目にフルモデルチェンジ。ASFの設計を一新したほか、搭載エンジンはV8を廃止して5.2LのV10のみに絞ったラインアップとなった。

画像: 2010年にはV10搭載車にオープントップの「スパイダー 5.2FSI クワトロ」も加わった。

2010年にはV10搭載車にオープントップの「スパイダー 5.2FSI クワトロ」も加わった。

アウディ R8 主要諸元

●全長×全幅×全高:4435×1905×1250mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1565kg
●エンジン種類:V8 直噴DOHC
●総排気量:4163cc
●最高出力:420ps/7800rpm
●最大トルク:430Nm/4500-6000rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・75L
●トランスミッション:6速AMT(Rトロニック)
●駆動方式:縦置きミッドシップ4WD
●タイヤサイズ:前235/35ZR19、後295/30ZR19

画像: amzn.to
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