「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、ジープ コンパスだ。

シティクルーザーとして使うならFFでも十分だろう

画像: 1450kgの車両重量ゆえCVTでの発進加速は少しゆったり目だが、車速が乗ればクルージングを十分に楽しめる。

1450kgの車両重量ゆえCVTでの発進加速は少しゆったり目だが、車速が乗ればクルージングを十分に楽しめる。

日本仕様のコンパスは、搭載エンジンは1機種。直列4気筒の2L DOHC+6速マニュアルモード付きCVTとなる。さすがに1450kgの体躯を動かすには、自然吸気エンジンでは素早くとはいかないようで、出足はゆったり目だ。しかし、そのあと急にガバッとパワーが出てくるタイプなので、アクセル操作はあまりラフというわけにはいかない。

またクルージング速度に乗るまでは、CVTもかなり唸り気味だ。だが一旦スピードに乗ってしまえば、高めのアイポイントを生かして楽にクルージングできる。日常的に使いやすいサイズでもあり、しかもJC08モードで10.5km/Lという好燃費はありがたい。

サイズに合った機動力も魅力だ。足まわりのベースはパトリオットと同じものだが、元々パトリオットに使われているのはグランドチェロキーに採用されたリバウンドスプリングが奢られたもの。それをさらにアグレッシブな方向へチューニングして、ステアリングのギア比も好レスポンスな方向へ振っている。ほぼ欧州仕様と同じ味付けという、FFらしいキビキビとした走り味はなかなかのものだ。

18インチ タイヤの割りには、最小回転半径も5.6mに収まっており、街中でも取り回しがしやすい。ラゲッジスペースも最大1269Lと広く、実用性の高いSUVといえるだろう。

画像: ステアリングホイールのデザインはラングラーやチェロキーと共通。ミッションはCVTだが6速マニュアルモードも設定。カーナビはオプション。

ステアリングホイールのデザインはラングラーやチェロキーと共通。ミッションはCVTだが6速マニュアルモードも設定。カーナビはオプション。

ジープ コンパス リミテッド 主要諸元

●全長×全幅×全高:4460×1810×1665mm
●ホイールベース:2635mm
●車両重量:1450kg
●エンジン:直4 DOHC
●総排気量:1998cc
●最高出力:115kW(156ps)/6300rpm
●最大トルク:190Nm(19.4kgm)/5100rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・40L
●JC08モード燃費:10.5km/L
●タイヤサイズ:215/55R18
●当時の車両価格(税込):298万円

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