インテリアもオリジナルGTIのコンセプトを継承
インテリアではGTI伝統の3本スポークステアリングホイールを採用。初代ゴルフGTIの衝撃吸収材を連想させるように、エアバッグが少し下の位置に装着されている。12時の位置には照明付きマーカーも備わる。
初代ゴルフGTIではゴルフボール型のシフトノブを採用していたが、ID. GTIではシフトはID.7と同様のステアリングコラムのスイッチで操作するため、センターコンソールのGTI エクスペリエンスコントロールがゴルフボール風にデザインされた。
10.9インチのデジタルディスプレイは、ヴィンテージモードを選択するとセカンドシリーズ以降の初代ゴルフGTIのメーターレイアウトとを再現する。インフォテインメントシステムには、12.9インチのタッチディスプレイが備わる。そして初代ゴルフGTIの特徴だったスポーツシートも継承され、人間工学に基づいてデザインされた。
伝統のチェック柄は、パターンが再解釈されたものを採用している。乗車定員は5名。ラゲッジスペースはリアシート使用時で490L、60:40分割可倒式のシートバックを全倒すれば1330Lに拡大。さらにリアシート下には50Lの収納スペースもある。
パワーユニットに関しては未発表だが、駆動方式はID. 2オールと同じFWD(前輪駆動)だ。しかも、ビークルダイナミクス マネージャーがパワートレーンを制御システムに統合しており、初代ゴルフ(1976年)、2代目ゴルフGTI 16V(1986年)、そして4代目ゴルフGTI 25イヤーズ of GTI(2001年)といった歴代モデルの走りっぷりを疑似体験できるという。
ID. GTIの市販モデルは2026年に公開され、2027年初めには市販される予定だ。そのころには、元祖のゴルフGTIはどうなっているのだろうか? いずれにしても、今後は他メーカーからも電気自動車のさまざまな「ホットハッチ」が登場してくることは十分に期待できそうだ。