バッテリーの搭載を前提にまずBEVから開発された
走り出しは、実にスマート。右足を踏み込んだ分だけ忠実に前に進むがそれはクルマと身体の一体感を伴うものだ。慣れない道を走る時も、ウインカーにカメラが連動して曲がる方向の後方を映し出す機能やスピードカメラの位置もARナビゲーションに表示されるなど、なかなか考えられていることもあり、とても安心感が強かった。
またACCと連動して道路の制限速度に合わせ自動的に調整する機能は、土地勘のない高速道路を走る際はとても便利だった。
ドライブモードは、エコ、ノーマル、スポーツ、スノーがあるが、ノーマルは快適性重視、スポーツはレスポンス重視で走りを楽しむことができるようなセッティングである。サスペンションはフロントがストラット、リアはマルチリンクを採用している。また回生ブレーキは、好みに合わせて4段階の調整が可能である。
ところで、この試乗は充電残量98%でスタート、ゴール地点では71%表示になった。106km走るのに26%の充電量を使用したことになるのだが、スポーツモードの使用などでこの数値は変化する。
アイオニック5は、BEV専用のプラットフォーム「E-MGP」が使われているが、コナはBEV専用ではないコンパクトクラスの「K3」プラットフォームが使われる。それでも2世代目コナは、まずBEVから開発、重量物となるバッテリーの搭載が前提となっているため走行性能もそこに合わせてチューニングされている。
その効果は、ハンドルを握るとよく理解できる。直進安定性は高く、ハンドリングに雑味がない。かなり好印象だ。価格次第ということもあるが、これは日本でも多くのファンを獲得することだろう。
その価格だが、日本へはこの秋に導入予定だが、ヒョンデ モビリティ ジャパンの趙社長は、「価格も魅力的なものにしたい」というから楽しみである。さらにコナ エレクトリックも、充実&魅力のヒョンデ アシュアランス プログラムに対応するという。(文:Motor Magazine編集部 千葉知充/写真:ヒョンデ モビリティ ジャパン)