ビュート シリーズ4代目はトヨタ ヤリスがベース
2023年2月、創業以来55周年を迎えたミツオカ。同社の人気車種であるビュートは、1993年1月に登場以来、2023年で30周年を迎え、現行型の3代目までで1万3000台以上(初代:約9000台/2代目:約1400台/3代目:約3000台)を販売しているロングセラーだ。
ご存じの人も多いかもしれないが従来、ビュートは歴代の日産 マーチをベースに作られてきた歴史がある。しかし、マーチは2022年8月をもって日本市場での販売を終了しているため、ミツオカでは新たなベース車を探すことになっていた。そして、4代目となる新型「ビュート ストーリー」ではトヨタ ヤリスが選ばれた。デザイナーである青木孝憲氏が、さまざまな車種でデザインを試した結果だという。
正面から見ると従来までのビュートと変わらない顔つきに見えるが、ヘッドランプの外側、フロントマスクの「ほっぺた」にあたる部分はリフトアップされており、LED化されたヘッドランプはリングを1.5倍に拡大するなどして、よりチャーミングな顔つきとしている。
また従来までのビュートは、「ハッチバックをベースにトランクリッドを新たに設けたセダン」が中心だったが、今回はハッチバックのみの設定。これは、ビュートは小型高級車ではあるけれど、クルマもユーザーも若返りを目指した結果、ハッチバックタイプを採用したようだ。
ボディの進化とともに作り方も刷新されている。従来まではFRPによる手造りのパーツが大半だったが、2020年に登場したSUVの「バディ」からプレス金型や射出樹脂成型のパーツも採用している。
ビュート ストーリーではボンネットフードはスチール製(従来型はFRP製)、テールゲートは樹脂成型となっている。それでも、フロントマスクだけは「樹脂成型のような合わせキズは顔に入れたくない(青木氏)」というこだわりから、非合理的だが従来型同様のFRP製としている。