本命は秋に追加される新開発の1.6L直噴ターボ!?
ボディの良さがわかると気になってくるのが、パワートレーンとのバランスだ。
ジュークは「ノーマル」「スポーツ」「エコ」の3つのドライブモードを持ち、それぞれでエンジン、CVT、エアコンの制御を変えているが、もっとも気持ちよく走れるはずのスポーツでも、「ここでもうひと伸び欲しい」「パドルでシフトしたい」と感じることがしばしば。だが、残念ながら今回用意された15RXにはオプションでもパドルシフトはもちろん、マニュアルモードシフトはなし。これにはそれなりの理由がある。
6月19日に発売された15RXと15RSは、そのデザインと走りだけでなく、燃費(19㎞/L)と低価格(1,790,250円と1,690,500円)が大きなセールスポイント。魅力的な価格と燃費を武器にして、エコカー補助金があるうちに前出しして売ろうという戦略グレードなのだ。
秋には、新開発の1.6L直噴ターボを搭載したグレードが追加される予定。こちらには4WD仕様とともに、6速マニュアルモード付CVTの仕様も用意される。クルマ本来のコンセプトからすれば、本命は明らかにこちら。「楽しい走りができる」(日産関係者談)という直噴ターボの気になる出来映えも含め、ジュークへの真の評価(走り好きの人は購入も)は、もう少し待ったほうがよさそうだ。(文:Motor Magazine編集部/写真:玉井 充)
日産ジューク 15RX 主要諸元
●全長×全幅×全高:4135×1765×1565mm
●ホイールベース:2530mm
●車両重量:1170kg
●エンジン:直4DOHC
●排気量:1498cc
●最高出力:84kW(114ps)/6000rpm
●最大トルク:150Nm(15.3kgm)/4000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●車両価格:179万0250円(2010年当時)