いまやスーパーカーブランドもSUVを世に送り出す時代。そんな中、クーペSUVの元祖といえるX6の現在の立ち位置はどこにあるのだろう。最近では2023年4月に大幅改良を受け、全車ハイブリッド化した。それはここでご紹介するX6 Mコンペティションも例外ではない。他にはない強い個性とインパクトをもつ、この最新モデルの真価を試した。(Motor Magazine2023年11月号より)

2.4トンの車重を感じない切れ味鋭いハンドリング

電動化が求められる世の中で、BMWもすでに多くの完全電動車を送り出し、既存ラインナップの電動化を進めてきた。一方でBMWは電動化が言われるようになった当初から、内燃機関の可能性をもあくまで追求していくというスタンスを示していた。

画像: 乗り込んだ瞬間、格の違いを見せつける特別感。

乗り込んだ瞬間、格の違いを見せつける特別感。

Mモデルの醍醐味であるエンジンの魅力を最大限に追求しつつも、できることから電動化の要素を積極的に取り入れる姿勢は歓迎すべきことに違いなく、世の中の理解も得やすくなることと思う。

シャシにも特別なアイテムがいくつも与えられる。そのひとつが、電子制御ダンパーとアクティブロールスタビライザーを備えたアダプティブMサスペンションプロフェッショナルだ。さらに操舵機構についても、前輪の切れ角を車速に応じて可変制御するアクティブステアリングに後輪のステアリング機能を組み合わせ統合制御するインテグレイテッドアクティブステアリングを搭載している。

その切れ味鋭い走りは、とても2.4トン級の車高がそれなりに高いクルマとは思えないほど。まさしく目線だけ少し高くしたクーペのような走りっぷりだ。

回頭性は極めて俊敏で、ハンドリングもまた刺激的なこと、この上ない。操作に遅れなく応答し、コーナーでもほぼロールすることなく、イメージしたラインをオンザレール感覚でトレースできる。

しかも、普通ならその引き換えに乗り心地が硬くなりそうだが、そうなっていないのも大したものだ。無駄な動きは排除しながらも、タイヤが路面にしなやかに追従していてカドが立った感覚もなく、快適性は損なわれていない。

とてつもなく高性能でありながら、いたって乗りやすい。従来では実現しえなかったような走りを現実にやってのける。数あるBMW車の中でも、その見事な両立は最たる存在かもしれない。

対価に見合うだけの価値はもちろんとして、ましてやこのクラスに興味を持つ層に訴求するには、他にはない強い個性とインパクトがあったほうが良い。その点でX6 Mコンペティションは、現時点における模範解答例のように思えた次第である。(文:岡本幸一郎/写真:井上雅行)

BMW X6 Mコンペティション主要諸元

●全長×全幅×全高:4955×2020×1695mm
●ホイールベース:2970mm
●車両重量:2400kg
●エンジン:V8DOHCツインターボ+モーター
●総排気量:4394cc
●最高出力:460kW(625ps)/6000rpm
●最大トルク:750Nm/1800-5500rpm
●モーター最高出力:9kW(12ps)/2000rpm
●モーター最大トルク:200Nm/0-300rpm
●トランスミッション:8速AT 機
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・83L
●WLTCモード燃費:7.8km/L
●タイヤサイズ:前295/35R21、後315/30R22
●車両価格(税込):2012万円

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