36号車が大逆転勝利でタイトルに王手!
今シーズン最後の450kmレースとなった第7戦オートポリス。サクセスハンディキャップが半減される今大会ではタイトルへ望みを繋げる最後のチャンスでもある。タイヤに厳しいことでも有名なオートポリスだが、今回は同地で初の試みとなる450kmのロングディスタンス、そして例年よりも低い気温など難しい要素の多いレースとなった。
予選はポイントランキングの上位勢がQ1敗退となる中、ランキング4番手の16号車がポールポジションを獲得。2番グリッドから5番グリッドまではトヨタ勢が続いたが、36号車はウェイトの影響、そしてアタックのタイミングもあり12番グリッドからのスタートとなった。
決勝のスタートでは16号車がトップを守り、早くも2位以下に差をつけ始める。2位には19号車WedsSport ADVAN GR Supraがつけるも熱入れに苦労しペースが上がらない。普段熱入れが早いヨコハマタイヤを装着している19号車だったが、想定以上に気温・路温ともに低かったこともあり、グリップを発揮するスイートスポットに入らなかったようだ。19号車はその後ポジションを落としていくことになる。
450kmレースでは2回のピットストップが義務となっているが、ほとんどのチームが20周前後と早めのピットインを敢行。そんな中、36号車は1回目のピットインを遅らせ、34周目でようやく1回目の義務を消化する。
タイヤ戦略の違いが生んだ残り終盤の好バトル
50周を過ぎ、レースも折り返しを超えたタイミングで、各車2回目のピットストップを実施。トップの16号車は59周でピットに入り、福住仁嶺から大津弘樹にドライバー交代してコースに復帰する。先にピットインを済ませていた38号車にトップの座を奪われるも、大津は63周目に38号車の石浦を抜き返しトップに返り咲く。
残り20周の時点で全車ピットインの義務を消化。トップは16号車のまま変わりはなかったが、タイヤ交換を遅らせ、他車よりもタイヤのグリップとライフのある3号車と36号車が猛追し2番手と3番手にまで上がってきたのだ。
目下チャンピオン争いを繰り広げている3号車と36号車の直接対決は36号車に軍配。宮田莉朋が高星明誠を77周目にオーバーテイクし2番手に浮上。ペースを緩めない宮田はトップの16号車に照準を合わせていく。そして16号車の背後のついた36号車はバトルを展開。残り11周の第2ヘアピンで仕掛けた宮田がついにトップに躍り出た。
36号車はそのままトップでチェッカー。12番手からオーバーテイクが難しいとされるオートポリスで大逆転勝利となる今季2勝を挙げた。また、最終戦を前にランキングトップに浮上している。36号車同様に追い上げを見せた3号車は、16号車にアタックするもあと一歩及ばず3位。16号車はなんとか2位を死守してみせた。