ホンダのミドルサイズSUV、ZR-Vにはガソリンターボとハイブリッドというふたつのパワートレーンが用意される。今回はガソリンモデルのX(FF)と最上級グレードのe:HEV Z(4WD)の2台を借り出し、モータージャーナリストの大谷達也氏とともに南アルプスの麓、奥静岡までドライブ。往復約650kmにおよぶロングドライブで、それぞれの良さをじっくりと体感してきた。(Motor Magazine 2023年12月号より)

身体の一部のようになってくれるSUV

e:HEV Zのハンドルを握りながら次に目指したのは、駿河湾に鋭く突き出た御前崎の、とある駐車場。ここで美しい夕景を堪能したあと、取材班は静岡市中心部のホテルに移動した。静岡県下で有名な“あの”レストランで、肉汁たっぷりのハンバーグに舌鼓を打ったのである。

画像: 静岡県の南端の岬、御前崎のとある駐車場。夕日を追いかけて走り続けたら、もう夜はすぐそこまで。気づけば空には丸い月がぽっかりと浮かんでいた。

静岡県の南端の岬、御前崎のとある駐車場。夕日を追いかけて走り続けたら、もう夜はすぐそこまで。気づけば空には丸い月がぽっかりと浮かんでいた。

翌日は東名高速を使って一路、都内へと向かったのだが、総走行距離650kmにも及ぶロングツーリングを通じて、私にはZR-Vのキャラクターがより明確になったように思えた。それをひと言で説明すれば、「足にぴったりとフィットする良質なランニングシューズのようなSUV」となる。

車高が高く、着座位置も高めなSUVは、ドライバーとクルマの距離感が遠くになりがちである。しかし、ZR-Vは“やや硬めだけれど心地のいい足まわり”を採用することにより、クルマとドライバーの距離をぐっと縮めることに成功。あたかも、足にぴったりフィットするランニングシューズのような感覚をドライバーに与えてくれるのだ。

そして、このフィット感が、ロングドライブでも疲れにくいキャラクターにも結びついているのだろう。というわけで、ZR-Vは「身体の一部のようになってくれるSUV」をお探しの方にはお勧めの1台である。(文:大谷達也/写真:永元秀和)

ホンダ ZR-V X FF 主要諸元

●全長×全幅×全高:4570×1840×1620mm
●ホイールベース:2655mm
●車両重量:1460kg
●エンジン:直4DOHCターボ
●総排気量:1496cc
●最高出力:131kW(178ps)/6000rpm
●最大トルク:240Nm(24.5kgm)/1700-4500rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:FF
●燃料・タンク容量:レギュラー・57L
●WLTCモード燃費:14.6km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):304万9200円

ホンダ ZR-V e:HEV Z 4WD 主要諸元

●全長×全幅×全高:4570×1840×1620mm
●ホイールベース:2655mm
●車両重量:1630kg
●エンジン:直4DOHC+モーター
●総排気量:1993cc
●最高出力:104kW(141ps)/6000rpm
●最大トルク:182Nm(18.6kgm)/4500rpm
●モーター最高出力:135kW(184ps)/5000-6000rpm
●モーター最大トルク:315Nm(32.1kgm)/0-2000rpm
●トランスミッション:CVT
●駆動方式:4WD
●燃料・タンク容量:レギュラー・57L
●WLTCモード燃費:21.5km/L
●タイヤサイズ:225/55R18
●車両価格(税込):421万9600円

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