ホンダは2023年12月21日、新たなコンパクトSUVのWR-Vを発表しました。価格は208万8800円から248万9300円とホンダのSUVラインナップの中でもっともリーズナブル。しかし、力強いエクステリアデザインと上質なインテリア、そして広大な室内空間が特徴の1台です。今回、テストコースで実際にWR-Vのハンドルを握ることができましたが、その走りは非常に頼もしいものでした。

「これでいいじゃん」ではなく「これがいい」と思わせる乗り味

こうしてWR-Vのクローズドコースの試乗を終えましたが、最後に少しだけ後席に乗ったレビューも加えてお伝えします。後席の居住空間は驚くほど広く、大人4人がゆったりくつろげるほどです。その詳しい内容はこちらの記事をぜひご覧ください。

画像: 搭載するパワーユニットは全グレード共通の1.5L直4ガソリンエンジン。DOHCのi-VTEC機構を備え、トルクコンバーター付きのCVTを介して前輪へ駆動力を伝える。

搭載するパワーユニットは全グレード共通の1.5L直4ガソリンエンジン。DOHCのi-VTEC機構を備え、トルクコンバーター付きのCVTを介して前輪へ駆動力を伝える。

そして今回は実際に後席に乗って走った印象ですが、こちらも非常に静粛性が高いことに驚きました。とくに頭上付近やラゲッジルームから聞こえるワゴンタイプ特有のノイズがしっかり抑えられていました。そのため、高速域でも耳障りに感じる音が少なくとても快適でした。

さらに乗り心地は運転席同様、芯のあるカッチリとした印象で欧州コンパクトSUVによく似たドシッとした乗り味です。少し言い過ぎと思われるかもしれませんが、WR-Vの乗り心地や快適性はそう感じるほどに好印象でした。後席にはエアコンの吹き出し口も用意されるので、後席に座ってくつろぐこともできます。

今回の試乗を終えての感動は、おそらく乗る前の期待値がそれほど高くなかったことも大きいと思います。1.5LガソリンNAエンジンでヴェゼルより価格を抑えたコンパクトSUVというと、なんだか味気の少ない安っぽさを感じてしまう気がしたからです。けれど、その想像をはるかに超える上質で「スムーズな」乗り味が好印象で、あえてWR-Vを選びたくなる魅力がありました。

価格帯や大きさを考えるとライバルはトヨタ ヤリスクロスやダイハツ ロッキー(トヨタ ライズ)あたりが想像されますが、それらの手強いモデルたちと比べてもWR-Vはより上級なクルマに仕上がっていました。

価格の安さから「これでいいじゃん」と選ぶのではなく、乗って納得して「これがいい」とWR-Vを選ぶ方も少なくないのでは?と思わせるホンダ渾身の力作でした。発売は2024年3月22日とのことなので、今度はぜひ「リアル」な道でテストした様子をお届けしたいと思います。

ホンダ WR-V Z 主要諸元

●全長×全幅×全高:4325×1790×1650mm
●ホイールベース:2650mm
●エンジン:直4自然吸気ガソリン
●総排気量:1496cc
●最高出力:87kW(118ps)/6600rpm
●最大トルク:142Nm/4300rpm
●トランスミッション:無段変速機(CVT)
●駆動方式:FF
●WLTCモード燃費:16.4km/L
●タイヤサイズ:215/55R17
●車両価格(税込):234万9600円

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