「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、アウディ A4(4代目マイナーチェンジ)だ。

パワートレーン系の改善で燃費を飛躍的に向上

画像: 見た目では分からないが、シャシの熟成により乗り味は見た目以上に進化。環境性能も高められた。

見た目では分からないが、シャシの熟成により乗り味は見た目以上に進化。環境性能も高められた。

今回いちばん大きく変わったのは、このパワートレーン系。当然ながら、燃費の向上を成し遂げるためのアイドリングストップ機構やブレーキエネルギー回生システムが盛り込まれ、それぞれ17〜20%と飛躍的に燃費を向上させている。またクワトロに標準装備されるアウディドライブセレクトにも「コンフォート」、「オート」、「ダイナミック」に加え「エフィシェンシー」モードが追加された。

こう聞くと、燃費の追求ばかりで軟弱になったかのように感じるが、パワフルさにはまったく影響はない。個人的にいちばん大きく変わったと感じたのは、シャシの熟成だった。バネ下荷重を削減や剛性確保のため、フロントサスペンションまわりのパーツにはアルミが多用され、また縦方向と横方向の力を分散して対応するように設定されたために、硬いだけではない、しなやかさを手に入れたのだなと実感できた。

以前のクワトロモデルで感じたような不快な微振動はすっかり消えうせ、低速から高速域まで実に気持ち良く、ボディの一体感を伴って走ってくれる。アウディ独特のフワーッと回るステアフィールは好き嫌いが分かれるところだが、このまとまり感なら現在このクラスでトップとの呼び声が高い、メルセデス・ベンツ Cクラスといい勝負ができそうだ。

画像: 2Lターボはアイドリングストップ機能やエネルギー回収システムも備え、燃費は大幅に向上されている。

2Lターボはアイドリングストップ機能やエネルギー回収システムも備え、燃費は大幅に向上されている。

アウディ A4アバント 2.0TFSIクワトロ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4720×1825×1465mm
●ホイールベース:2810mm
●車両重量:1730kg
●エンジン:直4 DOHCターボ
●総排気量:1595cc
●最高出力:155kW(211ps)/4300ー6000rpm
●最大トルク:350Nm(35.7kgm)/1500-4200rpm
●トランスミッション:7速DCT
●駆動方式:フロント縦置き4WD
●燃料・タンク容量:プレミアム・61L
●JC08モード燃費:13.6km/L
●タイヤサイズ:245/45R17
●当時の車両価格(税込):541万円

This article is a sponsored article by
''.