ニューモデルラッシュのメルセデス・ベンツに要注目
2024年も多くの輸入車が日本上陸を果たすが、そのいずれもが、なんらかのカタチで電動化の影響を受けることになるだろう。その余波はパワートレーンだけではなく快適性の作り込みや装備品の内容にまで及び、極論すれば自動車メーカーの製品作りそのものに本質的な影響を与えていると言ってもいいくらいだ。
たとえばまもなくデビューするメルセデス・ベンツの新型Eクラスは、電気自動車(BEV)こそ1モデルもないけれど、全車がハイブリッド、もしくはプラグインハイブリッド(PHEV)とされた。さらにメルセデスが現在開発中の次世代ビークルOS「MBOS」を電気系プラットフォームの一部に採用したことも、そうした流れの一部と捉えることができる。
最初に日本上陸を果たすのは2L直4のガソリンとディーゼルで、いずれもマイルドハイブリッドを装備するほか、ガソリンにはPHEV版も用意。追って直6ガソリンエンジンも登場する。
エクステリアは既存のEクラスとの近似性を強く感じるものの、全体的な質感は大幅に向上しているほか、メルセデス・ベンツらしい「優しいフラット感」がもたらす乗り心地はさらに向上した。実は、ADAS系の進化が新型Eクラス最大の特徴でもあるのだが、日本に導入される仕様は法規制の兼ね合いですべてが導入されるとは限らない点が残念だ。
一方のCLEは完全なニューモデル。これまで「CL」の名が与えられたメルセデス・ベンツとしてはCLAとCLSがあったが、これらが4ドアクーペだったのに対して、CLEは2ドアクーペとなる。「おや、メルセデス・ベンツの2ドアクーペはCクラスにもEクラスにもあったじゃない?」というご指摘はごもっとも。
ちなみにCLEはCとEのクーペを統合して誕生したという。エンジンの主力は直4のガソリンとディーゼルエンジンだが、直6ガソリンの4MATICもラインナップされる。また本国では、遅れてAMG仕様がデビューした。