1970年代の後半に大ブームが起き、今もなお人々を魅了してやまないスーパーカーたち。そんな懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまでを紹介していく、スーパーカークロニクル。今回は、BMW i8だ。

BMW i8(BMW i8:2013〜2020)

画像: 左フロントフェンダーに普通充電用ポートが備わるが、急速充電には対応していない。日本発売当時の価格は1917万円。

左フロントフェンダーに普通充電用ポートが備わるが、急速充電には対応していない。日本発売当時の価格は1917万円。

BMWは、2013年のフランクフルト モーターショーで、M1以来となる、久しぶりのスーパースポーツカー「i8」を発表した。このモデルはBMWが持続可能な次世代モビリティを提供するプレミアムブランドとして新たに立ち上げたサブブランド「BMW i」の第2弾(第1弾はコンパクトモデルのi3)にあたる。

そのルーツは2009年のフランクフルト モーターショーで発表され、映画「ミッション:インポッシブル」にも登場したコンセプトカーの「ビジョン エフィシエント ダイナミクス」。それが2011年の同ショーでは「i8 コンセプト」に進化し、2013年には市販版が登場するわけだが、3モデルとも基本デザインは大きく変わっていない。シザー ドアを採用し、Cd値=0.26という空力的にも優れたスタイリングのボディは自社デザインによるものだ。

だが、i8のスーパーなポイントはスタイリングだけではない。コクピット背後に搭載されるエンジンはわずか1.5Lの3気筒ターボだが、フロントには電気モーターを搭載するプラグインハイブリッド機構を採用している。

モーターで前輪を、エンジンで後輪を駆動する(つまりEV走行時はFFとなる)4WDで、最高出力はシステムトータルで362psだが、最大トルクは570Nmと大きく加速は強力。最高速は250km/h(リミッター作動。モーターのみでは120km/h)、0→100km/h加速は4.4秒、0→1000m加速は22.8秒と十分なパフォーマンスを発揮し、しかもハイブリッド走行時のJC08モード燃費は19.4km/L。モーターのみでも最長35kmの走行が可能とされている。

アルミニウム製のシャシの内側にリチウムイオンバッテリーを搭載し、その上にカーボンファイバー製のボディを組み合わせている。インテリアなどの車体各部には天然由来の素材も採用し、製造工程でも徹底的にエコに配慮。まさに21世紀のスーパースポーツカーであった。

2017年のロサンゼルス モーターショーでオープンモデルのロードスターを発表。累計で2万台を生産したi8は、その役割を果たしたとして2020年に4月に生産が終了された。

画像: インテリアのデザインも独特だが、操作系はBMWの文法に則ってレイアウトされているので、非常に運転しやすい。

インテリアのデザインも独特だが、操作系はBMWの文法に則ってレイアウトされているので、非常に運転しやすい。

BMW i8 主要諸元

●全長×全幅×全高:4690×1940×1300mm
●ホイールベース:2800mm
●車両重量:1500kg
●パワーユニット種類:直3 DOHCターボ+モーター
●総排気量:1499cc
●エンジン最高出力:231ps/5800rpm
●エンジン最大トルク:320Nm/3700rpm
●モーター最高出力:1428ps/4300rpm
●モーター最大トルク:250Nm/100ー4100rpm
●燃料・タンク容量:無鉛プレミアム・42L
●トランスミッション:6速AT
●駆動方式:4WD
●タイヤサイズ:前195/50R20、後215/45R20

画像: amzn.to
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