「究極のマルチシリンダー」を搭載した大型船外機、BF350
ホンダがV8エンジンを発売。
ただしこれは船外機の話だ。それでも気持ちが高揚する。ホンダ車でさえ搭載しないV8エンジンを 船に積んでしまうのだから、興味を示すなというのが無理である。
ホンダパワープロダクツ事業の中で船外機を扱う、マリン事業が今回の主役。そもそも四輪にもない マルチシリンダーの究極、V8エンジンをどうして船外機で開発したのか、興味は尽きないが、まずは新型大型船外機「BF350」の詳細を紹介したい。
![画像: 音が静かで振動が少ないところも高評価。エンジン音は聞き心地の悪い音を低減するなど上質な音にこだわったという。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/02/28/41daf01ec6b29fd28401eaccf55df9feecdbfc4c_xlarge.jpg)
音が静かで振動が少ないところも高評価。エンジン音は聞き心地の悪い音を低減するなど上質な音にこだわったという。
![画像: 奥がV6エンジンの「BF250」、手前がV8エンジン搭載のフラッグシップ「BF350」。 並べてみると大きさの違いが一目瞭然だ。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/02/28/00fc3e7b82aaccda557fd5f82057fc4353acf39c_xlarge.jpg)
奥がV6エンジンの「BF250」、手前がV8エンジン搭載のフラッグシップ「BF350」。
並べてみると大きさの違いが一目瞭然だ。
![画像: オイル交換や整備などの領域はフロント部分に集中させている。 こうしたメンテナンスしやすさもBF350の大きな特徴である。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/02/28/fcb62893e28e43212583ab865bd25fc92dd29555_xlarge.jpg)
オイル交換や整備などの領域はフロント部分に集中させている。
こうしたメンテナンスしやすさもBF350の大きな特徴である。
![画像: 細江工場にはBF350しか組み立てない専用エリアが作られた。ここで現在は14台/1日の生産体制で組み立てられている。](https://d1uzk9o9cg136f.cloudfront.net/f/16783018/rc/2024/02/28/82e95a95aae926d684c0ad076db823f308b547c0_xlarge.jpg)
細江工場にはBF350しか組み立てない専用エリアが作られた。ここで現在は14台/1日の生産体制で組み立てられている。
このモデルは名前に「350」とあるように、最高出力350psを発生するホンダ船外機のフラッグシップモデルである。前述のとおり、ホンダにV8エンジンを搭載するクルマはない。つまり、このエンジンは、船外機のために専用設計された「特別なV8」なのだ。
特徴は、新設計のクランクシャフトを採用することで高い静粛性と低振動性を実現している点。他 にも環境面でもクラストップレベルの燃費性能を誇る、環境にやさしい経済的な船外機なのである。
機能も充実した。航走中に一定の回転数や速度を維持するクルーズコントロール機能や、スピード、 回転数に応じて最適な船体姿勢に制御するトリムサポート機能(ホンダ船外機初搭載)などの操船支援機能が採用されている。
さらにエンジン停止中にボタン操作で事前設定の角度まで自動上下するオートマチックチルト機能、高出力チルトモーター採用で寒冷地などの環境でもチルトスピードを落とさない操作が可能。
またオイルフィルターを交換する際、オイルがこぼれない工夫や整備・修理領域をフロント側に集約させるなどのメンテナンス性も向上させている。