48VハイブリッドとフルBEV、2種のパワートレーン
ミラノには、「イブリダ(IBRIDA:イタリア語で『ハイブリッド』の意味)」と「エレットリカ(ELETTRICA:イタリア語で『電気の』という意味)」という2グレードが設定される。
イブリダは、1.2Lの3気筒 可変ジオメトリーターボエンジンと6速DCT、それに組み込まれた21kWの電気モーターで構成された48Vハイブリッドシステムを採用。システム総合出力は136psを発生。駆動方式はFFと4WDのQ4を用意するが、後者は後日の導入となる。
イブリダは平均的な市街地での利用においては、半分以上の時間を電動モードで走行できる。駐車操作時や市街地での低速走行時だけでなく、市街地から出た場合でも最大150km/hの速度で電動走行が可能だ。
エレットリカは、アルファロメオ初のフルBEVとなる。モーター出力は156psと240ps(ヴェローチェ)の2バージョンが設定される。いずれも高出力で太いトルクを生み出し、電動パワートレーンの独特な調整で、セグメントをリードするダイナミクスを実現し、妥協のないドライビングプレジャーを提供する。
リチウムイオン バッテリーの容量は54kWh。156psバージョンでは、WLTPモードで410km、市街地モードで590kmの航続距離を実現。充電は、100kWのDC急速充電ステーションならバッテリーを10%から80%まで充電するのに30分もかからない。
運転席のマッサージ機能付き電動シートなど快適装備も上級
ミラノは、ジュリア GTAを設計した同じチームが担った開発プロセスから生まれた、特別な技術ソリューションにより、アルファ ロメオならではのドライビングプレジャーを、コンパクトセグメントで実現している。エレットリカ ヴェローチェはスポーツサスペンションを採用し、車高が25mm低められている。ブレーキには4ピストンのモノブロックキャリパーや直径380mmの大径フロントディスクを、また20インチの高性能タイヤも採用されている。
イタリア本国では、イブリダとエレットリカ(156ps)のローンチエディション限定車、「スペチアーレ(SPECIALE)」の受注が開始された。エクステリアでは、「Progresso」バッジ、新しいアイコニックなアレーゼレッドのアクセントが付いた艶消しスポーツ仕上げ、および18インチの「ペタリ(Petali)」アロイホイールを装着。インテリアでは、合成皮革「スピガ(Spiga)」とファブリックの内装、レザーステアリングホイール、運転席のマッサージ機能付き電動シートなど、スポーティで高級感のある装備を採用している。
ハンズフリーで開閉できるテールゲート、革新的なコネクテッドシステムを組み込んだナビゲーションシステム、レベル2の自動運転システムなど、快適&安全装備も充実させた、アルファロメオ ミラノ。現段階では、日本仕様のスペックや価格、および導入時期などに関しては、ステランティス ジャパンからはアナウンスされていない。だが、日本市場でも人気の高いコンパクトSUVゆえ、遠くない将来には日本にも導入されるだろう。