日本でも人気を博しそうな最新SUVを、いち早く海外にて試乗する特別企画。パート1となる日本代表「レクサスGX550」は、国内でも抽選申込が始まっている「オーバートレイル(+)」を中心に、渡辺敏史氏が試す。果たしてどんな「楽しさ」が味わえるのだろうか。(MotorMagazine 2024年5月号より)

優しく運転する方向に導く、ピュアなオフローダーらしさ

そのうえで、しばしば舗装に陥没痕などが現れるアリゾナのような環境ではやはりラダーフレームのクルマは頼もしさが違う。アメリカで「骨(ラダーフレーム)付き」のクルマがいつまでももてはやされる理由もよくわかる。

画像: クリーンで明快なインテリアデザイン。これ見よがしな豪華さの演出などはされていない。使いこなすための上質感に満ちている。

クリーンで明快なインテリアデザイン。これ見よがしな豪華さの演出などはされていない。使いこなすための上質感に満ちている。

そもそもワインディングロードなどでタイヤを鳴らすようなキャラクターではないが、コーナリング時の操舵に対する応答の遅れや身のこなしの重さというところは、さほど気にならないレベルまで詰められている。

さりとて、モノコック系同然の応答性というわけではない。動きの待ちもまた楽しみとしながら自然と優しく運転する方向に導かれる。これもまたピュアなオフローダーの美点だと思う。

悪路については30度バンクや登坂、モーグルなどのセクションを含めて色々な環境をオーバートレイルで試すことができたが、ここでも際立つのは乗り心地の良さだ。片輪が凹みにドンと落ちる際や岩場で不規則に大きな入力が連続する際にも、大入力の角はしっかり丸められていて、乗員への負荷を抑えている。

悪路での乗り心地といえば油圧エアサスペンションを用いるLXの独壇場かと思いきや、新型GXもしっかり肉薄している。走破性の高さは言うに及ばずだが、極限でさえ快適という「ならでは」のもてなしは、レクサスのSUVラインナップにさらなる厚みと深みをもたらすはずだ。

画像: そのタフな存在感とランドクルーザー譲りの抜群のパフォーマンスには、大いに注目が集まるはずだ。

そのタフな存在感とランドクルーザー譲りの抜群のパフォーマンスには、大いに注目が集まるはずだ。

レクサス GX550 オーバートレイル 主要諸元 

●Engine
エンジン種類:V6DOHCツインターボ
排気量:3445ccボア×ストローク85.6×100.0mm 
圧縮比:10.3
最高出力:260kW(353ps)/4800-5200rpm 
最大トルク:650Nm/2000-3600rpm 
燃料・タンク容量:プレミアム・80L 
燃費(EPA複合モード準拠):7.2km/L 
CO2:排出量322g/km
●Dimension&Weight
全長×全幅×全高:5005×2000×1935mm 
ホイールベース:2850mm 
トレッド 前/後:1687/1688mm 
最低地上高:225mm 
渡河深度:700mm 
車両重量:2574-2588kg 
乗車定員:5名 
最小回転半径:6.4m 
ラゲッジルーム容量:1291/2563L
●Chassis
駆動方式:4WD 
トランスミッション:10速AT
サスペンション形式 前/後:ダブルウイッシュボーン/4リンク 
ブレーキ 前/後:Vディスク/Vディスク 
タイヤサイズ:265/70R18

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