時代の変化に合わせて「よゆう」にこだわってみた

実はグランドコンセプトとは別にもうひとつ、新型フリードに込められた開発陣の想いを端的に語っているように感じられた言葉がありました。

クルマそのものが主役になるのではなく
その時、その時のシーンや気持ちに寄り添いながら
生活を彩ることのできる・・・

画像: エアーのインパネ。すっきりとした視界を確保するとともに、タイヤとAピラーの位置を最適化することで車幅をつかみやすい=運転しやすさを実現している。収納の配置など、やさしくなれる使い心地にこだわった。

エアーのインパネ。すっきりとした視界を確保するとともに、タイヤとAピラーの位置を最適化することで車幅をつかみやすい=運転しやすさを実現している。収納の配置など、やさしくなれる使い心地にこだわった。

これはデザインCMF(カラー・マテリアル・フィニッシュ)担当の三輪あさぎさん(株式会社本田技術研究所 デザインセンター)が、エアーのカラーラインナップに関する説明の中で使われた表現です。そこには、新型フリード全体を貫く開発ポリシーが秘められているように思えたのでした。

新型フリードのメインターゲットは、30代×子育て層。自動車市場全体で盛り上がるSUV/クロスオーバーという新しいトレンドをしっかり取り込み、より広い世代をターゲットとして設定しながらも、そうした「子育て層」の願いに応え、安心できるカーライフをサポートするというコアの部分は初代から(というよりご先祖様の時代から)変わりません。

それでも時代の空気は変わります。たとえば現代、子育て層は自分以上に家族を尊重する傾向が強まっているといいます。それはとても素敵なことですが同時に、いろいろな意味で「余裕(ホンダはあえて平仮名でよゆうと呼んでいますが)がない」日常を、多くの人々がリアルに実感するシーンも増えているようです。

そのため新型フリードでは、運転に自信がない人や子供の世話で忙しいシーンでも、気兼ねなく安心して使いこなせるパッケージング、インテリアコーディネイトを徹底するとともに、毎日の運転に余裕を持てる走行性能、安全運転支援を追求しています。

上質で力強い走行性能を発揮するホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」は、扱いやすさという意味で、新型フリードの最大のUSP(ユニークセールスポイント)と言えるでしょう。加えて、アップデートされた「Honda SENSING(ホンダ センシング)」の搭載が、絶大な安心感につながるはずです。

もっとも・・・なにより肝心なのは、実車を目にして強く感じられた「新型フリードはカッコ可愛い」という第一印象かもしれません。たとえばエアーは、見るからに気軽に運転できそうなサイズ感、広々感が伝わってくるクリーンなフォルムが絶妙にキュートなたたずまいを醸し出しています。

画像: シンプルな4つ口形状ながら、印象的なターン/テールライトはクロスター、エアーともに共通する「表情」。クロスター専用デザインのホイールが巧みにアクティブ感を演出する。ヘアライン仕上げのアルミルーフレールも、専用装備だ。ボディカラーは8色。

シンプルな4つ口形状ながら、印象的なターン/テールライトはクロスター、エアーともに共通する「表情」。クロスター専用デザインのホイールが巧みにアクティブ感を演出する。ヘアライン仕上げのアルミルーフレールも、専用装備だ。ボディカラーは8色。

より大胆かつタフな印象にまとめられたクロスターは、いろんなところに「行ってみたい」とかいろんなことに「挑戦してみたい」という気持ちを盛り上げてくれそう。それでもどこかペット感が漂っているのは、新型フリードとして共通する魅力でしょう。

クルマを動物にたとえる例は多々ありますが、新型フリードの場合は、デザインの細部でわかりやすいハイテク感が演出されているように思えます。あえてたとえるなら、「AIBO」的な?メカニカルなのに、表情豊かなデザイン性に魅力を感じました。

今回は3代目フリードの全体像についてお伝えしましたが、新しい「ちょうどいい」はもっともっと広くて楽しい世界観を楽しませてくれそうです。Webモーターマガジンとしては今後も、新型フリードのいろんな魅力を詳しく紹介していきたいと考えています。(文:神原 久 Webモーターマガジン編集部/写真:井上雅行)

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