ハイパワー競争に合わせて200psまで戦闘力アップ!
1984年5月、スタリオンがマイナーチェンジを行った。目玉となったのは吸気2、排気1の1気筒あた3バルブを採用したことだ。これは、単に吸気効率アップのために吸気2バルブとしただけではなく、低速域と中・高速域の2ステージで作動させる凝ったもので、三菱はこれを「3×2(スリーバイツー)バルブシステム」と呼んだ。エンジン型式はG63Bと変わらないが、愛称はシリウスダッシュになる。

フォルムは従来と同一だが、スポーティなエクステンション付きスポーツエアダムや、新意匠のアルミホイールなどを装備した。
このエンジンを搭載したのは、新グレードとして追加された2000GSR-Vで、その他グレードにも改良が施されている。全車に共通する具体的な変更点を挙げると、高速走行時の安定性を向上させるリアスポイラーを装着するとともに、スモークレンズを使用したリアコンビネーションランプの採用、サイドプロテクトモールの幅広化、サイドピラーガーニッシュのデザイン変更などだ。これらにより、一層精悍なエクステリアとした。新デザインになった大型バンパーには、パッシングランプとしても使用できるフォランプを採用し、視認性の向上を図っている。

GSR-Vのタイヤは215/60R15のピレリP6。これだ大パワーを路面に伝える。ブレーキローターも大径化されストッピングバワーを増した。
GSR-Vは、それに加えて機能が充実されている。具体的には優れた高速安定性を確保するために、フロントエアダムにエクステンションを装着。ホイールは新デザインの専用アルミホイールを採用するとともに、タイヤは当時高性能のピレリP6だ。
他グレードで触れておきたい部分としては、GSR-II/GSR-IIIのIインタークーラーターボ車にOD付4
速ATを設定したことだ。ハイパフォーマンスをよりイージーに楽しみたい層にも配慮をしている。

写真はGSR-III。スタイリングはGSR-V同様にリファインされたが、エンジンは175psの8バルブSOHCインタークーラーターボを搭載する。