マセラティは2024年7月1日、高級電動パワーボート「TRIDENTE(トライデンテ)」を発表しました。これによりマセラティも水上モビリティ分野への進出を果たしました。

アストンマーティンが手掛けたパワフルかつエレガントなボート

画像: アストンマーティンの流麗かつクリーンなエクステリアデザインはボートになっても健在。

アストンマーティンの流麗かつクリーンなエクステリアデザインはボートになっても健在。

少し前のモデルにはなりますが、2016年にアストンマーティンは「AM37 パワーボート」を発表しています。全長は11.3mで、最大で8名が乗船可能です。カテゴリーはマセラティ トライデンテと同じデイボートに属しますが、テーブルが設けられた船内スペースをベッドルームに変えることもできます。さらにトイレ、シャワー、エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、コーヒーメーカーなども備えているので、1泊程度であれば快適に過ごすことができます。

画像: インテリアの色使いや素材感はまさにアストンマーティンクオリティだ。

インテリアの色使いや素材感はまさにアストンマーティンクオリティだ。

パワーユニットは、標準モデル「AM37」の場合はマーキュリー社製ディーゼルエンジン(370hp)、またはガソリンエンジン(430hp)のどちらかを選択でき、最高速度は45ノット(約83.3km/h)に達します。ハイパワー版の「AM37S」も用意されており。こちらは520hpのマーキュリー社製ガソリンエンジンが搭載され、最高速度50ノット(約92.6km/h)を実現しています。

レクサスは大型クルーザーのLY680を2024年に発表

画像: 今回紹介したボートの中では最も大型のレクサス LY580。最大15名が乗船できるキャパシティを持つ。

今回紹介したボートの中では最も大型のレクサス LY580。最大15名が乗船できるキャパシティを持つ。

一方、日本を代表するプレミアムカーブランドのレクサスも船舶事業に積極的に取り組んでいます。最新モデルは「LY680」で、先代にあたる「LY650」の進化版です。

船体のサイズは全長20.66×全幅5.76mと、先にご紹介したデイボートよりもかなり大きく、ボートというよりもクルーザーにカテゴライズされるモデルです。船内には3部屋の客室と6名分のベッドを備え、最大乗員数は15名と大人数でのレジャーや長期間のクルージングにも対応しています。

また、先代の「LY650」よりもフライブリッジ(2階に設けられた屋外の操縦スペース)は1400mm拡大されソファやバーベキューグリルが設置されたほか、スイミングプラットフォーム(海に入ったり乗下船時に使う船体後部のデッキ)は700mm延長されるなど、レジャー性能が高められました。

画像: 広く快適なキャビン。階下には3つのベッドルームも備えており、海に浮かぶ別荘といった表現がふさわしい。

広く快適なキャビン。階下には3つのベッドルームも備えており、海に浮かぶ別荘といった表現がふさわしい。

インテリアは「海の真ん中で、本物を知る人が素の自分に戻れる、隠れ家のような空間」をコンセプトにしており、レクサスらしいハイクオリティなしつらえとなっています。

船体の製造を担当するのは台湾に本社を置くHorizon Groupです。同社は多くのスーパーヨットを手掛けてきたアジアトップクラスのメーカーです。エンジンは信頼性が高く多くの舟艇で採用実績があるTwin Volvo IPS 1350/1050を搭載しています。

プレミアムブランドがボットやヨットを手掛ける理由とは

画像: マセラティ トライデンテとグランカブリオ フォルゴレ。どちらも内燃機関を使わないフル電動モデルだ。

マセラティ トライデンテとグランカブリオ フォルゴレ。どちらも内燃機関を使わないフル電動モデルだ。

このようにラグジュアリーカーやスーパーカーブランドが豪華なボートやモーターヨットを手掛ける理由として、こういった小型の船舶は高級車を買い求める富裕層の趣味趣向にマッチしていて、そういった人々からのニーズがある商品だということが挙げられます。

加えてそのブランドの高級車でハーバーに乗り付け、そのまま同じブランドのボート(またはモーターヨット)で海に出る。クルマとボートやモーターヨットの間にはそんな連続性のあるライフスタイルが富裕層には定着していて、顧客に商品を提案しやすいという側面もあります。

また、自動車メーカーが持つ内外装の仕上げなどのノウハウや、エンジンをはじめとする動力関連の技術は船舶にも活かせる分野であるなど、実はクルマと小型の船舶は製造面において通じる部分が多いのです。

今後もプレミアムブランドが手掛ける新作のボートやクルーザーが登場するはずです。次はどのブランドがどんなモデルを出すのか楽しみです。

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