新開発の魅力的な電子デバイスを搭載して優れた旋回性能を見せる
今回テストを行ったバロッコ試験場には、ピエモンテ地方でよく見られる丘陵地帯に入り組んだコーナーがたくさん配置されており、全長20kmを超える有名なコース「ランゲサーキット」がある。
このサーキットには特別舗装セクション(凹凸、路面電車の線路道、石畳など)が存在するが、ここでは新型ジュニアの快適性とコントロール性を評価するには打ってつけだ。
新型ジュニアはサーキット走行用に作られたわけではないが、このサーキットを走りこむことで、パワー、敏捷性、ハンドリング性能を徹底的に検証している。
そしてこのコースは、新開発された「トルセン“D”アンチキッド ディファレンシャル」によって強化されたジュニアの高速コーナリングと優れたトラクションをテストするのに最適な場所だ。
そしてジュニアに搭載されるメカニズムでも大きなトピックが世界初公開となる「トルセン“D”機械式リミテッドスリップディファレンシャル」だ。これは前輪駆動の電気自動車に初めて採用されたもので、アルファ ロメオが2006年に147 Q2で初めて採用したデバイスの進化形となる。
トルセン“D”機械式リミテッドスリップディファレンシャルは運転状況や路面状況に応じて、前輪駆動神野トルクを最適に分配する役割を持つ。このシステムにより、ドライバーは加速時のアンダーステアを軽減することができる。
ダイナミックモードでは、ステアフィールまで変化
ジュニア VELOCE 280にはドライバーの好みで運転モードを選択できるアルファ DNA セレクターを搭載している。
ダイナミックモードでは最大のパワーとトルクが得られ、ステアリングとペダルの感度が向上し、ESPの干渉が最小限に抑えられる。さらに、回生ブレーキが解除され、完全に機械的なブレーキに移行して、全体的にスポーティな感覚が向上する。
ナチュラルモードではエネルギーを節約するために出力が制限され、ESPの介入は速くなる。そしてアドバンスドエフィシェンシーモードではエネルギー効率を最大限に高めるために、トルクが300Nmに制限される。
新型ジュニアのサスペンションは、フロントにマクファーソンストラット、リアにトーションビームを採用している。
フロントのサスペンションシステムには、ダイレクトなレスポンスと優れたハンドリングを実現する新しいアンチロールバーと新しいストラットが採用されている。この新しいストラットは、より短いステアリングアームと組み合わせることで、クラス最高の14.6:1 というステアリング比としている。
一方、リアはダブル油圧ストップスプリングを備えた特殊なスプリングとダンパーが採用した特殊なトーションビームが特徴となっている。
ジュニア 280 ヴェローチェはハイパフォーマンスなモデルだけに、ブレーキもしっかりとしたものが装着されている。フロントには380mmという大径のベンチレーテッドディスクに4ピストンモノブロックキャリパーを組み合わせており、100→0km/h制動距離はわずか33mを実現する。