新型ランドクルーザー70「ハード&ソフトウェア」の魅力【概説】
ランドクルーザー70(以下、ランクル70)があったら、自分のライフスタイルはどのように変わるのかを想像するのが楽しい・・・それは間違いないでしょう。
本格的なオフロード向け設計、強靭なフレーム、高い基本性能、シンプルなパーツ構成ゆえの絶対的信頼性というシリーズならではの魅力は、1984年のデビュー以来変わっていません。
そんな事情もあって、ポジション的には「再デビュー」として扱われているようですが、「らしさ」はそのままに現代のクルマとしての進化を強く感じさせる側面ももちろんあります。それが、運転支援装備のイマドキ感です。
2014年から2015年にかけて、70シリーズ誕生30周年記念車として1年間限定販売されたダブルキャブ仕様車のトリセツを読んでみると、「4-5 運転支援装置について」の項目で「運転を補助する装置」として紹介されているのは・・・なんと「ABS(アンチロックブレーキシステム)」だけでした。
一方、2023年11月からとなる現行型のトリセツでは、「4-5 運転支援装置について」の項目内にずらりと最新運転支援システムの名前が並んでいます。総論的Toyota Safety Senceに続いて各論としてPCS(プリクラッシュセーフティ)、LDA(レーンディパーチャーアラート)、クルーズコントロール、バックモニター、RSA(ロードサインアシスト)、先行車発進告知機能が「運転支援装置」の括りで解説されています。
ちなみにそれに4WDシステムとデフロック、そしてダウンヒルアシストコントロールシステムの項目が続きます。
各項目の中には、低速時加速抑制(誤発進抑制)や横断歩行者検知もできる交差点右左折支援、ふらつき警報機能に至るまで含まれていて、まさに隔世の感のある充実ぶりです。まあ、10年近くが経過しているのですから、「覚醒」するのも当たり前と言えば当たり前なのですが・・・。
グローバル、とくに道路環境が整っていない未開拓地帯の比率が高いエリアでは「ランドクルーザーならどこを走っても、生きて帰ってくることができる」と言われるほどの絶大な信頼を受けています。ある意味それは、チート級。新時代の70シリーズは最新の運転支援システムによって、さらに「帰ってくることができるスキル」のレベルアップを果たした、と言えるでしょう。
実際にそのハンドルを握った自動車評論家 山崎元裕氏は、ランクルの「世界」がより洗練されつつあることを、実感したようです。(ここまで文:Webモーターマガジン編集部)