「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前のクルマは環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は、トヨタ エスティマハイブリッドだ。

トヨタ エスティマハイブリッド(2012年:マイナーチェンジ)

画像: アエラスは今回グリルやバンパーが新デザインとなり、ヘッドランプの色も変更。大きな開口部を持つバンパーが、アエラスらしさをアピールしている。

アエラスは今回グリルやバンパーが新デザインとなり、ヘッドランプの色も変更。大きな開口部を持つバンパーが、アエラスらしさをアピールしている。

2011年の東日本大震災で、いざという時に役立つクルマとして注目を浴びた1台が、このエスティマハイブリッドだ。実際に停電した場所での照明や携帯電話への充電、湯沸かしなどの電源として大活躍。現行の国産車で唯一、自家発電が可能な存在として、その有り難みを感じた被災者の方も多かったと思われる。

実際、購入時に決め手となったのが、100Vでで最大1500Wの電源供給能力という人は多い。アウトドアで炊飯器や電子レンジなどが気軽に使えるメリットは、予想以上と評判も高い。現行3代目のエスティマは2006年デビューなので、既に6年を経過。ハイブリッドシステムはTHS-IIで、2.4Lの2AZ-FXエンジンと前後2基のモーターというパワーユニットで構成されている。

この仕組みは現行アルファード/ヴェルファイアのハイブリッドも同様。また、数値上のスペックはデビュー当時と一緒でも、実際には長年にわたって改良が重ねられてきた熟成のメカニズムと言っていい。エンジンはいずれカムリの2.5Lの2AR-FXE型に世代交代するだろうが、それは次のフルモデルチェンジの際だろう。

2012年5月のマイナーチェンジでは、エアロを装備するスポーティグレードの「アエラス」を初めてハイブリッドにも設定したことが最大のニュースだ。逆に標準ボディの方では上級グレードのGが従来のレザーパッケージに準じる内容になり、ファブリック仕様はXまたはアエラスのみとなった。要は上級グレードはレザー仕様しか用意されなくなり、選択の自由度が少し狭くなったのは残念だ。

画像: 試乗車はウッド調ステアリングホイール&シフトノブやパネル、HDDナビなどのオプションをフル装備。質感も高められた。

試乗車はウッド調ステアリングホイール&シフトノブやパネル、HDDナビなどのオプションをフル装備。質感も高められた。

This article is a sponsored article by
''.