2026年からグローバル市場への投入を予定しているEVブランド「Honda0(ホンダ ゼロ)」シリーズの魅力が、明らかになってきました。そこに盛り込まれる次世代テクノロジーを紹介する「Honda 0 Tech MTG(Meeting) 2024」で見えてきたのは「忘れたくない&忘れて欲しくないHondaらしさ」。ホンダは自らの原点=強みを改めて見直すことで、個性際立つ「新EV体験」を生み出そうとしているようです。(文:神原 久 Webモーターマガジン編集部/写真:ホンダ)

自動運転、ADASも次世代へ。モード航続距離は540km超を狙う

ここまで「Honda 0 Tech MTG 2004」で示された方向性の一部をかいつまんでお伝えしました。それぞれの詳細については今後、「Honda 0 Tech Meeting 2024 レポート 各論編」という形で随時、報告していきます。

画像: 衝突時の荷重を分散するボディ構造を採用することで、バッテリーパック(シルバーのボックス)を効率よく搭載することが可能になった。ビッグデータを活用した劣化診断などによって、10年後のバッテリー劣化率を10%以下に抑えることを目指すという。

衝突時の荷重を分散するボディ構造を採用することで、バッテリーパック(シルバーのボックス)を効率よく搭載することが可能になった。ビッグデータを活用した劣化診断などによって、10年後のバッテリー劣化率を10%以下に抑えることを目指すという。

画像: 6000トンのメガキャスト(’写真奥が実証テスト用プラント)と3D摩擦拡販接合(FSW)技術によって、バッテリーケースの薄型を実現している。ミニ四駆のコースのようにうねうねとしたラインの端部に、FSW加工の痕が筋状に残っている。

6000トンのメガキャスト(’写真奥が実証テスト用プラント)と3D摩擦拡販接合(FSW)技術によって、バッテリーケースの薄型を実現している。ミニ四駆のコースのようにうねうねとしたラインの端部に、FSW加工の痕が筋状に残っている。

Honda 0シリーズが具現化されていく過程で、果たしてどんな「果実」がもたらされることになるのか。明らかにされている進化のポイントをコアバリューごとに分けて、まとめてご紹介しておきましょう。

MM思想がもたらす独創的なデザインと快適な居住性

・全高1400mm以下のスタイリッシュなフォルム
・10%(他社比)オーバーハングが短縮された精悍シルエット
・30mm(自社比)拡大された室内空間

効率を向上した「賢い」バッテリーで目指せ300マイル越え

・わずか5点に集約されたバッテリーの部品点数(従来は60点)
・8mmそうとうの低ハイト化を実現する新しい接合技術
・各モデルで航続距離はEPAモードで300マイル(WLTCモード換算約540km)越えを実現
・暖房消費電力を13%効率化することで、冬場にも快適な移動を担保

軽快かつ意のままかつ安心!の走りって、どこまで贅沢

・気持ちがいい!しなりを生かした新操安ボディ剛性マネジメント
・サスペンション、ブレーキ、駆動モーターをステアバイワイヤ技術で逐次最適に制御
・路面の影響を受けにくくしてくれるASIMO由来の姿勢技術
・自動運転レベル3「アイズオフ」を世界最速で全域展開

画像: すでに試験的なサービスが始まっているものもある。Honda 0の実用化は、まずはデジタルUXから始まると考えてよさそうだ。

すでに試験的なサービスが始まっているものもある。Honda 0の実用化は、まずはデジタルUXから始まると考えてよさそうだ。

インフォテインメント、エンターテインメントの次元が変わる

・洗練されたスマホライクな使い勝手
・Googleサービス(アプリなど)がそのまま使える
・音声認識で99%の認識成功率を達成
・音声によって250種類もの各種操作が可能
・キーレスでのセキュリティ解除を顔認証で精度向上
・ユーザーの行動を先読みしてドアやテールゲートをタイミングよくオープン
・タイプRに車載された運転スコアリング機能を、スマホで誰でも楽しめるアプリ「Road Performance」はトライアル中
・まるで専属ツアーコンダクター?エリアの見どころや楽しさを、スマホ経由で教えてくれる「RoadVoice」サービス
・自室で友人とドライブ体験が共有できる仮想同乗サービス「Cross RealityVirtual Ride」

世界も驚く!?生産技術の革新は北米からスタート

・6000トンクラスのメガキャストマシン(高圧高精度鋳造)による大物アルミ鋳造・FSW(3D摩擦攪拌)接合技術をバッテリーケースへ適用
・大物アルミ鋳造をボディ骨格部品へ適用拡大
・世界初のCDC(Constant DC Chopping)接合技術で骨格から約20%軽量化
・生産量の変化に対応しやすく自動化も用意なフレックスセル生産システムを導入

画像: 高い強度が求められるBEVを可能な限り軽量化するために、ホンダが世界に先駆けて導入した接合技術がCDC(Constant DC Chopping)接合技術だ。制御方法をインバータで交流(DC)しているのが特徴で、超ハイテン材の厚板2枚と薄板、合わせて3枚重ねを接合することを可能にした。

高い強度が求められるBEVを可能な限り軽量化するために、ホンダが世界に先駆けて導入した接合技術がCDC(Constant DC Chopping)接合技術だ。制御方法をインバータで交流(DC)しているのが特徴で、超ハイテン材の厚板2枚と薄板、合わせて3枚重ねを接合することを可能にした。

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