アジア初の乗用車生産工場であるトヨタ自動車・元町工場。そこには働く人や環境への「思いやり」が詰まっていた。なぜそれを垣間見ることができたのか、歴史的背景を紐解きながらお伝えする。

トヨタ生みの親、豊田喜一郎の父・佐吉が築いた「思いやり」

発明家・豊田佐吉が自動織機を開発した背景をご存じだろうか。佐吉の母が手足を酷使しながら織機を操る姿を見て「楽にさせてあげたい」と思った、その思いやりから誕生したのが「豊田式木製人力織機」である。これを皮切りに佐吉は次々とその発展型を発明し、「G型自動織機」の完成・生産拡大をとおして豊田自動織機製作所(現在の株式会社豊田自動織機)が設立された。

すなわち、佐吉の母に対する「思いやり」からすべてが始まったと形容できるが、現在でも社是のひとつである「温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし」という言葉により、社員へと受け継がれている。

そして佐吉の長男・喜一郎が築き上げたのがトヨタ自動車である。世界一の自動車販売台数を誇る巨大企業へ成長したトヨタだが、その工場では喜一郎が佐吉から受け継いだであろう「思いやり」の精神を確認することができた。

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