2024年12月5日、Stellantisジャパン(以下、ステランティス)は新型フィアット ドブロ/ドブロ マキシを発売しました。今回は7人乗のロングボディモデル「ドブロ マキシ」に試乗、その走りを中心にレポートしていきたいと思います。

ホイールベースはあと少しで3mに達する長さ

画像: 日本で販売されているすべてのミニバンの中でも2975mmのホイールベースはかなり長い部類に入る。

日本で販売されているすべてのミニバンの中でも2975mmのホイールベースはかなり長い部類に入る。

今回試乗したモデルは、ロングボディで7人乗りのドブロ マキシです。このモデルの寸法を標準車のドブロと比較すると、全長は365mm長い4770mm、ホイールベースは190mm長い2975mm、全高は20mm高い1845mmです。全幅は1850mmでドブロ、ドブロ マキシともに同じ数値となります。つまり、全幅とホイールベース以外は日産セレナやトヨタ ノア/ヴォクシーなどとあまり変わりません。

画像: 全幅は1850mmで日本の道路事情を考えると少し広め。大きなサイドミラーはとても見やすい。

全幅は1850mmで日本の道路事情を考えると少し広め。大きなサイドミラーはとても見やすい。

試乗車のキーを受け取り、運転席に座ってまず思ったことは「見晴らしが良い!」でした。前席サイドウインドウのボトムラインが低く、鏡面が正方形に近い形の大きなサイドミラーは映し出す範囲は上下左右に広いのです。この2点は少し狭く暗い地下駐車場からクルマを出す際や車線変更時などにとても役立ちました。

駐車場から出て混雑した国道をノロノロと走っているシーンでは、以前に乗ったプジョー リフター ロングやシトロエン ベルランゴよりもややエンジンのレスポンスが穏やかに感じました。ディーゼルターボ車に時おり見られる、アクセルペダルを踏み込んだ瞬間にグワッと前に押し出されるような感覚が薄く、どちらかというと乗り慣れたガソリンエンジン車の加速感に近いのです。

車体の大きさやドブロよりも100kg重い車両重量のせいなのか、それとも改良を機に変更が加えられたのか……。ちなみにステランティスによると、本国からは出力特性を変更したなどの情報は届いていないとのことでした。

画像: エンジンは1.5L直4ディーゼルターボ。最高出力96kW(130ps)、最大トルク300Nm(30.5kgm)を発生。

エンジンは1.5L直4ディーゼルターボ。最高出力96kW(130ps)、最大トルク300Nm(30.5kgm)を発生。

しかし、混雑した国道から抜け出して高速道路へとつながる幹線道路に出ます。速度域が中速域に達すると走りの印象はスタート時に感じた「おとなしい」から「キビキビと走るなぁ」といったものに変わります。合流時や追い越しなどのシーンではストレスは感じませんでした。

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