3rd Generation(1994- 2001):小さなポロが大きくなった
全面的に刷新された第3世代のポロが登場したのは1994年夏。「こんなに大きくて、こんなに小さい」をスローガンに、ボディサイズが大きくなり、さらにスペースが広くなった。全長3715mmは初代ゴルフとほぼ同じ寸法となり、ボディ剛性強化や安全性向上のための装備が増えたため、車両重量は915kgに増加した。
ポロ史上初めて5ドアモデルも販売され、1995年には「ポロ クラシック」と呼ばれる4ドアセダン、1997年7月にはエステート「ポロ ヴァリアント」も登場。ラインナップがさらに拡大されたほか、この3代目では興味深いモデルが次々と投入されている。
そのひとつが、1995年に限定モデルとして登場したオープントップバージョン。電動の折りたたみ式のファブリックサンルーフは非常に大きく、カブリオレのような開放感があった。
7色のボディパネルを組み合わせた「ポロ ハーレクイン」も象徴的なモデルで、少量生産の予定だったが反響が大きく、結局3806 台が生産ラインから出荷された。そしていまもなお、この「ポロ ハーレクイン」はカルト的な人気を誇っている。
「ポロ GTI」が初めて登場したのも3代目の1998年のことだった。15インチのBBSアルミイールとファイアレッド塗装のブレーキキャリパーを備えていたものの、外観的に控えめだったが、最高出力120psの応答性に優れた1.6Lエンジンは9.1 秒で「ポロ GTI」を0-100km/hをわずか9.1秒加速。3000台の限定生産はあっという間に完売となった。
1999年9月には、3代目ポロはアップデートされて再登場。新しいモデルでは、フロントのデザインが一新されたほか、青いバックライト付きメーターパネルを備えたより高品質なインテリアが採用され、2つのエアバッグとアンチロックブレーキシステムが標準装備となり、ESC(エレクトロニックスタビリティコントロール)もオプションで設定されるなど、テクノロジーでも大きな飛躍を見せた。
3代目のアップデートに伴い、「ポロ GTI」も2000年にカタログモデルとして販売を開始。ハニカムメッシュパターングリル、大型のバンパースポイラー、レッドブレーキキャリパー、ルーフエンドスポイラー、専用セミバケットシート、赤ステッチの革巻きステアリングホイールなど、より「GTI」らしくなって姿を現した。
ポロは世代を追うごとに人気を高め、3代目は350万台が生産されている。