2025年、フォルクスワーゲン ポロが誕生50周年を迎える。「ポロ」はビートルの後継車のひとつとして、すべての人が手頃な価格で購入でき、堅牢で壊れにくく、壊れても修理しやすく、合理的で実用的な小型車として登場。1975年3月に誕生して以来、6世代50年にわたって進化を遂げながら、世界中で多くの人々に愛されてきた。この「ポロ」はどのように進化してきたのか。ここではそのヒストリーを辿ってみよう。第3回は3代目ポロを紹介しよう。

3rd Generation(1994- 2001):小さなポロが大きくなった

全面的に刷新された第3世代のポロが登場したのは1994年夏。「こんなに大きくて、こんなに小さい」をスローガンに、ボディサイズが大きくなり、さらにスペースが広くなった。全長3715mmは初代ゴルフとほぼ同じ寸法となり、ボディ剛性強化や安全性向上のための装備が増えたため、車両重量は915kgに増加した。

ポロ史上初めて5ドアモデルも販売され、1995年には「ポロ クラシック」と呼ばれる4ドアセダン、1997年7月にはエステート「ポロ ヴァリアント」も登場。ラインナップがさらに拡大されたほか、この3代目では興味深いモデルが次々と投入されている。

画像: ボディはハッチバック、ワゴンバージョンのヴァリアント、セダンのクラシックの3つとなった。ハッチバックは3ドアと5ドアを設定。

ボディはハッチバック、ワゴンバージョンのヴァリアント、セダンのクラシックの3つとなった。ハッチバックは3ドアと5ドアを設定。

画像: 初代、2代目から大きく変わったインテリア。ソフトな素材が使われ質感が大きく向上し、ゴルフに近い雰囲気となった。

初代、2代目から大きく変わったインテリア。ソフトな素材が使われ質感が大きく向上し、ゴルフに近い雰囲気となった。

そのひとつが、1995年に限定モデルとして登場したオープントップバージョン。電動の折りたたみ式のファブリックサンルーフは非常に大きく、カブリオレのような開放感があった。

7色のボディパネルを組み合わせた「ポロ ハーレクイン」も象徴的なモデルで、少量生産の予定だったが反響が大きく、結局3806 台が生産ラインから出荷された。そしていまもなお、この「ポロ ハーレクイン」はカルト的な人気を誇っている。

「ポロ GTI」が初めて登場したのも3代目の1998年のことだった。15インチのBBSアルミイールとファイアレッド塗装のブレーキキャリパーを備えていたものの、外観的に控えめだったが、最高出力120psの応答性に優れた1.6Lエンジンは9.1 秒で「ポロ GTI」を0-100km/hをわずか9.1秒加速。3000台の限定生産はあっという間に完売となった。

画像: 限定車としてデビューした「ポロ GTI」。フォルクスワーゲンが想定していた以上の反響があった。

限定車としてデビューした「ポロ GTI」。フォルクスワーゲンが想定していた以上の反響があった。

1999年9月には、3代目ポロはアップデートされて再登場。新しいモデルでは、フロントのデザインが一新されたほか、青いバックライト付きメーターパネルを備えたより高品質なインテリアが採用され、2つのエアバッグとアンチロックブレーキシステムが標準装備となり、ESC(エレクトロニックスタビリティコントロール)もオプションで設定されるなど、テクノロジーでも大きな飛躍を見せた。

3代目のアップデートに伴い、「ポロ GTI」も2000年にカタログモデルとして販売を開始。ハニカムメッシュパターングリル、大型のバンパースポイラー、レッドブレーキキャリパー、ルーフエンドスポイラー、専用セミバケットシート、赤ステッチの革巻きステアリングホイールなど、より「GTI」らしくなって姿を現した。

画像: 3代目後期型のポロ。左はGTI、後ろ姿はディーゼルTDIエンジン搭載モデル。GTIの後期型はハニカムメッシュのフロントグリルとなる。

3代目後期型のポロ。左はGTI、後ろ姿はディーゼルTDIエンジン搭載モデル。GTIの後期型はハニカムメッシュのフロントグリルとなる。

ポロは世代を追うごとに人気を高め、3代目は350万台が生産されている。

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