低く、スタイリッシュなデザインに4ドアセダンと同等の使い勝手をあわせ持ち、世界的に人気が高いBMWのグランクーペシリーズ。その最小モデルである2シリーズ グランクーペのスポーツグレード「M235 xDrive」の実力をアメリカで試した。(文:清水和夫/写真:BMW AG Motor Magazine 2025年2月号より)

只者ではないことを主張するデュアルエキゾースト

2シリーズと聞くと「FFなのか、FRなのか」が気になるが、今回試乗したBMW M235 xDrive グランクーペ(以下、M235 GC)はMINIと同じくエンジン横置きのFFベースのプラットフォームが使われている。

画像: 左右2本出しのテールパイプを強調しているのはM235のみ。他グレードは排気口を見せないデザインとなっている。

左右2本出しのテールパイプを強調しているのはM235のみ。他グレードは排気口を見せないデザインとなっている。

駆動システムはメカニカル4WD。美しい4ドアクーペスタイル+4WD+Mの血統書付き、というコンセプトを知れば、否が応でも乗りたくなる。

試乗に入る前に、グランクーペ(GC)について説明しておく。GCは4、6、8シリーズにも存在し、BMWが提供する「偶数の美学」とでも形容できる存在だ。その中でもM235 GCのように「M」の文字を与えられたモデルは、華麗な美しさと血が騒ぐホットな走りで我々を魅了する。

話を本題に戻そう。新型M235 GCは日本では2024年11月に発表された4代目1シリーズと同じ「UKL2」プラットフォームの進化版を採用。同時に内外装デザインが刷新され、クラウドベースのナビゲーションシステムを搭載した「BMW Live Cockpit Plus」の採用をはじめとするデジタル化が進められた。

画像: 荷室容量は430Lを確保。後席シートバックは40:20:40分割可倒式でセンタースルーも可能だ。

荷室容量は430Lを確保。後席シートバックは40:20:40分割可倒式でセンタースルーも可能だ。

パッケージングはセダンに近いが、リアエンドの処理は流れるようなクーペスタイルで、ハッチバックではなく、容量430Lの独立したトランクルームを持つ。

リアシートバックは3分割可倒式で、ゴルフバックやスキーなども格納できる。ゴルフ好きのアメリカ人には喜ばれそうな心遣いだ。

美しくもアスリート的な印象を見る者に与えるM235 GCには、独自の存在を示すMキドニーグリル、Mドラミラー、Mリアスポイラーが装備される。派手なスポイラーを纏うスポーツモデルとは異なる後ろ姿は、美しくもやや大人しいが、左右2本ずつのデュアルエキゾーストパイプがホットモデルであることを物語る。

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