ストレートと低中速コーナーが組み合わされた難解なコース
グランプリの舞台はサウジアラビアの海岸から、いよいよアメリカ合衆国へと移る。

「ハードロックスタジアム」の敷地内に仮設されるマイアミ・インターナショナル・オートドローム。仮設とはいえ路面は本格的なレーシングアスファルト舗装される。
マイアミGPが行われるマイアミ・インターナショナル・オートドローム(Miami International Autodrome)は、アメリカンフットボールチームのマイアミ・ドルフィンズの本拠地「ハードロックスタジアム」周辺にF1グランプリ開催のために建設される仮設コース。
当初は公道を使う案もあったが、地元の反対運動もあり、公道は使わず「ハードロックスタジアム」の敷地内に仮設されることになった。レーシングアスファルト舗装された路面は平滑で状態はいいが、グランプリ開始時はラバーが乗っていないため滑りやすい。
コースは3本の長いストレートと19の低中速コーナーが組み合わされた難解なレイアウト。長いストレートがあるため最高速はカレンダーの中でもトップクラスだが、低速コーナーが多いため平均速度は高くない。ストレートと低速コーナーのどちらにマシンを合わせるか、それとも中間をとるのか、チームによってセッティングが異なることもあり、オーバーテイクのチャンスは多くある。前戦サウジアラビアGPのジェッダ市街地サーキットとは大きく性格の異なるコースと言える。
難所はターン13から16にかけての連続コーナー。狭く、高低差があって先のコーナーが見えにくく、「まるでフォーミュラEのコース」と言われる。
5月5日に行われた昨年の決勝開始時の気温は30度、路面温度は48度と高く、今年も高温のコンディションになると予想される。

マイアミ・インターナショナル・オートドロームのコース図。第1コーナーは左ターンだが、その後反転して、反時計回りとなる。セクター1は高速コーナー、セクター2は低速コーナー、セクター3は長いストレートとヘアピンと、コースレイアウトは変化に富む。