TYPE00で見えた4つのデザインアイデンティティ
ジャガーのようなプレミアムブランドでとくに重要視されるのは、ひとめでそれとわかるデザインアイデンティティの存在でしょう。クロージングブランドを例に挙げても、そのブランドロゴやイメージが記されたワンポイントさえ備わっていればTシャツにウン万円を支払う層も少なくないわけで、そうした考え方はモーターブランドにおいても然りです。
TYPE00で披露された新生ジャガーのデザインアイデンティティは大きくわけて4つ確認できました。ひとつはJAGUARのフォントが新しいものへ刷新されたこと、ふたつめはメーカーマークとして新たに「Jとr」を用いたロゴが使用されていたこと。これがまず大きな変化といえるでしょう。

デザインの各部にストライプ線が刻まれたTYPE00。市販モデルにどれほど採用されるかは不明だが、新生ジャガーを表す大きなデザインアイデンティティのひとつとなる。
続いてデザイン部分において、内外装の至る部分にストライプ形状のデザインモチーフを採り入れていることが大きな特徴です。フロントグリルやリアまわり、ボンネットフード後端部分など、目を引く部分に「Strikethrough(訳すると取り消し線の意)」があしらわれていました。
そして最後はカラーリングで、独自のセンスとヘリテージに対するリスペクトが込められた印象的なボディカラーを採用しています。とくに日本で公開されたモデルはロンドンブルーと呼称される鮮やかなシルバーブルーでしたが、このカラーリングは1960年代の同ブランドで採用されたオパールセントシルバーブルーに着想を得ており、つまるところこうしたエピソードを有した特別なカラーリングを今後のジャガーブランドは大切にしていくといいます。