ステランティス グループはメディア向けWebサイトに、1984年に登場したプジョー 205GTiが「史上最高のホットハッチであることを示す10の理由」を掲載していた。なかなか興味深い記事なので、紹介しておこう。

実用車としてのパッケージングも燃費性能も秀逸

画像: 205GTiは、コストパフォーマンスにも優れていた。

205GTiは、コストパフォーマンスにも優れていた。

6)効率的なパッケージング

ウェルターは制約がある中で、デザインしてから何十年経っても古臭くならないパッケージングを作り上げた。先代モデルの104をベースに、スペアタイヤをエンジンルームからラゲッジルームの床下に移した。これにより重量配分が改善され、ハンドリングが向上しただけでなく、より大きなエンジンを搭載することが可能になった。

それゆえ、1.9のボンネットを開けてみるとエンジンルームに大きなスペースはない。このスペース不足のため、後期モデルではパワーステアリングかエアコンを装着することができたが、残念ながら両方を選ぶことはできなかった。

7)優れたコストパフォーマンス

205GTiの性能は、当時としてははるかに高価なモデルに匹敵するものだったが、手頃な価格で素晴らしく魅力的なドライビング エクスペリエンスを提供したことで賞賛を浴びた。最もパワフルなモデルでも最高出力は130psに過ぎなかったが、ドライバーはそのポテンシャルをフルに発揮して楽しむことができた。

実際、フォード エスコートRSターボやフォルクスワーゲン ゴルフGTIといった当時のライバルよりも速かった。また、GTiは単に手頃なパフォーマンスを提供しただけでなく、売れ筋の市販車をベースにしていたため、メンテナンス費用は昔も今も安く済んでいる。

画像: プジョー 205GTiが登場してから、既に40年以上の年月が経過した(写真はイメージです)。

プジョー 205GTiが登場してから、既に40年以上の年月が経過した(写真はイメージです)。

8)アイコニックなホイール

205GTiほど、一目でそれとわかるホイールを装着するクルマは少ない。1.6の14インチ「ペッパーポット」を選んでも、1.9の15インチ「スピードライン」を選んでも、他のホイールが似合うとは思えない。1.9のホイールは開口部が大きくなっているが、それは1.6ではドラム式だったリアブレーキを、よりパワフルなディスクに変更したため、ブレーキの冷却が必要になったからだ。

9)優れた燃費

205GTiは間違いなくハイパフォーマンスカーだが、軽量なので経済的でもある。1.6は複合サイクルで39.2mpg(約16.9km/L)、1.9は36.2mpg(約15.6km/L)を達成した。これは現在では驚異的な数値ではないが、205GTiのパフォーマンスと当時のエンジンマネージメント技術を考慮すれば、注目に値するだろう。

10)投資対象としても最適

ここ数年、経年劣化と205GTiのカルト的な人気により、このクルマは専門家から「クラシック」として語られることが多くなり、その結果、市場での価格も上昇傾向にある。205GTi 1.9は2024年に他のどのクルマよりも価値が上昇し、状態の良い個体の価格は前年比で13%上昇したという。もちろん、1980年代のアイコンとしての地位も後押ししている。

デビューから40年以上を経たプジョー 205GTiだが、そのホットハッチとしての魅力は色褪せていない。ステランティス グループが「史上最高のホットハッチ」と謳うのも、分かろうというものだ。

プジョー 205GTi(日本仕様:1989年型) 主要諸元

●全長×全幅×全高:3705×1590×1380mm
●ホイールベース:2420mm
●車両重量:910kg
●エンジン:直4 SOHC
●総排気量:1904cc
●最高出力:88kW(120ps)/6000rpm
●最大トルク:149Nm(15.2kgm)/3000rpm
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:横置きFF
●燃料・タンク容量:プレミアム・50L
●JC08モード燃費:未発表
●タイヤサイズ:185/55R15
●当時の車両価格(税込):273万円

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