フォルクスワーゲン ゴルフの初代モデルが市場に導入されたのは1975年3月から。2025年に節目となる「日本上陸50周年」というアニバーサリーイヤーを迎えた。そんな記念すべき年に合わせてモーターマガジン社から発行されたムック「VW ゴルフ クロニクル vol.2」から、見どころの一部をあ紹介しよう。今回はMotor Magazine誌1992年8月号の特集記事を再構成した、ⅠからⅢに至る3世代の比較インプレッション冒頭部をダイジェストでお届けする。

鉄の塊を繰り抜いて造った形。逞しさは、外見に留まらない

画像: 本国にはDOHC版のGTIが存在するが日本にとりあえず輸入されたのは、SOHC版のGTI。日本ではGLiの名前がつけられているが、足まわりなどはGTIのそれである。

本国にはDOHC版のGTIが存在するが日本にとりあえず輸入されたのは、SOHC版のGTI。日本ではGLiの名前がつけられているが、足まわりなどはGTIのそれである。

ゴルフⅢ。ゴルフⅡのイメージを引き継ぎながらも張りのあるボディが印象的で、とくにフロントからリアまでつながるブリスター風のキャラクターラインが強烈に力強さをアピールしている。

いまだに貧相なスタイルのクルマが多い国産車の中に混じると、いかにも鉄板を折り曲げて作りました風の国産車に対して、ゴルフは鉄の塊をくり抜いて作ったのではないかと思えるほどマッシブで逞しい。

画像: インテリアから受ける印象は、従来のゴルフのそれではない。各操作系がしっかりとしてコンセプトを持ってデザインされている

インテリアから受ける印象は、従来のゴルフのそれではない。各操作系がしっかりとしてコンセプトを持ってデザインされている

ゴルフらしさをうまく残しながら進化したエクステリアに対して、インテリアのほうは今までのゴルフを知っている人にとってはかなりの驚きだ。

Ⅱ型までは小型車のインテリアはこれで十分、とばかりに必要最小限と思われるものを機能的かつ殺風景にレイアウトしてあったものが、このⅢ型ではアウディすら凌ぐ高級感を採り入れてデザインされている。それはスイッチひとつの形状から操作タッチ、フィールにまで及び、何かというと“質実剛健”の代名詞として扱われてきたゴルフのイメージ返上と言えるものだ。

画像: 一気にカラフルになったシート生地はソフトなベロア。シートサイトには小銭くらいなら入る小さなトレイ付き。

一気にカラフルになったシート生地はソフトなベロア。シートサイトには小銭くらいなら入る小さなトレイ付き。

ドライビングポジションでもまさにゴルフの良い伝統を引き継いでおり、高めのシートの着座姿勢は相変わらずアップライトなもの。

シートのハイトコントロールは上級モデルのGLiにしか装着されないものの、標準モデルのCLiとGLiともにチルトステアリング機構が装備され、自分の好みのポジションを簡単に見つけることができる。ステアリング位置はCLiの2ドアがRHD(右ハンドル)のみだがその他は左右どちらも選べる、

しかし、RHDはドライバー側の足元が狭い上にペダルのオフセットも大きいから、大柄なドライバーはLHD(左ハンドル)の方が楽かもしれない。

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