「ものづくり革新2.0」を掲げるマツダを支える生産拠点のひとつが山口県にある防府工場です。今回はこの工場を見学し、そこで見た生産効率を高める数々の努力をご紹介します。
スモールプレイヤーとして生き残る道を模索中

ラインオフを待つCX-80。同じラインでCX-60、海外向けのCX-70、CX-90も生産されている。
マツダは自らを「スモールプレイヤー」と称しています。これは販売台数を追う大規模メーカーを目指すのではなく、価値を感じられる良品をマツダのファンに提供していくという姿勢を示しています。
つまり、小規模メーカーという立ち位置でビジネスを展開していくということなのですが、クルマを量産し、販売する以上は電動化、運転支援&自動運転技術、SDV(Software Defined Vehicle=ソフトウェア定義型車両)など多岐にわたる開発は必須でコストは増す一方なのです。

コネクティビティや運転支援分野など、ソフトウェア関連の開発コストも上がり続けている。
こういった状況はマツダのようなスモールプレイヤーには間違いなく逆境です。しかし、マツダは効率化を図ってコストを吸収し、生き残りを図っている。そんなマツダの懸命な姿を今回の工場見学で目の当たりにしたのでした。
(文:Motor Magazine編集部 小泉/写真:マツダ、Motor Magazine編集部)