フェラーリ取材するイベント「フェラーリ・レーシング・デイズ 2025(Ferrari Racing Days 2025)」に先立ち、報道陣に公開された特別モデル「フェラーリ 296 スペチアーレ」。限られた人にのみ販売される特別な1台のディティールを写真で紹介します。

後輪駆動車としては限界値に近い880psを発生

2025年6月21日(土)、22日(日)の2日間にわたり富士スピードウェイで開催された「フェラーリ・レーシング・デイズ 2025」。その前日、6月20日に富士スピードウェイホテルで「フェラーリ 296 スペチアーレ/296 スペチアーレ A」が報道関係者やジャーナリストに公開されました。

ロードゴーイングモデルである「フェラーリ 296 GTB」のスペシャルバージョンとして開発されました。パワーユニットはバンク角120度の2.9L V6ツインターボエンジンにモーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムで、8速DCTが組み合わせられます。

と、ここまではベースとなった「フェラーリ 296 GTB」のパワーユニットと同じ構成ですがシステム出力はフェラーリ史上最強を謳う880psに引き上げられています。ちなみに、「フェラーリ 296 GTB」のシステム出力は830ps、6.5L V12エンジンを搭載した「フェラーリ ドーディチ チリンドリ」の最高出力も830psで、これらを50psも凌ぐ数値となっています。

空力面に置いても性能向上が図られています。フロントボンネット内に設けられたエアロダンパー、リアバンパーの垂直フィン、サイドウイング、可変リアスポイラーなどを採用。250km/h走行時に435kgのダウンフォースを発生します。これは「296 GTB」比で約20%も向上しています。これらの空力性能向上は「296 チャレンジ」で培われたノウハウを用いることで実現されました。

このようにこれまでのフェラーリを調節した存在である「フェラーリ 296 スペチアーレ」ですが、このモデルを手に入れることは用意ではありません。なぜなら購入する権利を与えられるのはフェラーリの公式スポーティング活動に参加しているオーナーのみ。しかも生産台数も購入希望者全員に行き渡るほどは生産しないとフェラーリが明言しているからです。

日本での販売価格は5911万円から。これはあくまでスターティングプライスで、実際の購入価格はこれを上まわることは確実です。デリバリーは2026年春以降の予定ですが、すでに完売しているという情報もあり、とんでもなくの高い嶺に咲く一輪の花であることは間違いないようです。
(写真:伊藤嘉啓)

■フェラーリ 296 スペチアーレ 主要諸元

●全長×全幅×全高:4625×1968×1181mm
●ホイールベース:2600mm
●車両重量:1410kg
●エンジン:V8 DOHCツインターボ+モーター
●総排気量:2992cc
●エンジン最高出力:515kW(700ps)/8000rpm
●エンジン最大トルク:755Nm(76.9kgm)/6000rpm
●モーター最高出力:132kW(180ps)[新エクストラ・ブースト・モード時]
●モーター最大トルク:315Nm(32.1kgm)
●システムトータル最高出力:648kW(880ps)
●EV走行航続距離:25km
●トランスミッション:8速DCT
●駆動方式:RWD
●燃料・タンク容量:プレミアム・65L(リザーブ10L)
●最高速度:330km
●0→100km/h加速タイム:2.8秒
●0→200km/h加速タイム:7.0秒
●200→0km/h制動距離:106m
●タイヤサイズ:前245/35R20、後305/35R20
●車両価格:5911万円〜

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