2025年7月13日(現地時間)、WEC世界耐久選手権第5戦「サンパウロ6時間」がサンパウロ(ブラジル)のインテルラゴス・サーキットで行われ、キャデラック・ハーツチーム イオタの12号車キャデラックVシリーズR(アレックス・リン/ノーマン・ナト/ウィル・スティーブンス組)がポール・トゥ・ウインで優勝した。キャデラックはWEC初優勝。しかも2位にも38号車キャデラックが入り、キャデラックはWEC初勝利を1-2フィニッシュで達成した。3位は5号車ポルシェ。トヨタは14位、15位とふるわず、ポイント獲得はならなかった。

トヨタの連続得点記録がストップ、今回のサンパウロ6時間は大きな転換点か

トヨタは予選からスピードが足りず、8号車が10番手グリッドから、7号車が18番手グリッドからのスタートとなった。決勝レースではタイヤ交換の回数を少なくする作戦で挑んだがペースの違いは明らかで、優勝争いはおろかトップ10入りを果たすこともできず。7号車が14位、8号車が15位と、トップのキャデラックから3周遅れでチェッカーを受けた。

画像: ここまでシリーズをリードしてきたフェラーリとトヨタはふるわず。とくにトヨタはノーポイントに終わった。フェラーリは83号車が8位、51号車が11位、50号車が12位。

ここまでシリーズをリードしてきたフェラーリとトヨタはふるわず。とくにトヨタはノーポイントに終わった。フェラーリは83号車が8位、51号車が11位、50号車が12位。

この結果、トヨタは今回のレースではノーポイントとなり、2018年のシルバーストーン6時間レース以来、決勝レースにおける44戦連続での世界選手権ポイント獲得記録が途切れることとなる。マニュファクチャラーズランキングでも、4位に後退した。

その一方で、フェラーリも今回のレースではふるわず、連勝がストップ。シリーズ最大のレースであるル・マン24時間が終了し、シーズンの後半戦に突入してチャンピオン争いに注目が移行する中、今回のサンパウロ6時間は今シーズンの大きな転換点となりそうだ。

今シーズンのチャンピオン争いは、オースティン(アメリカ)、富士、バーレーンとまだ3戦を残しており、予断が許されない状況となってきた。

なお、WECのもうひとつのカテゴリーである「LMGT3」クラスで、AKKODIS ASPチームのレクサス RC F LMGT3がクラス優勝を果たした。

WECはこの後、夏休みに入り、次戦WEC第6戦ローンスター ル・マン(米国テキサス州オースティン)は、8週間後の9月5日に開幕、9月7日に決勝が行われる。チャンピオン争いは残り3戦、各チームはどこまでマシンを進化させることができるのか、まずは休み明けの第6戦に注目したい。

2025年WEC世界耐久選手権第5戦「サンパウロ6時間」 決勝

1位 12 キャデラックVシリーズR・ハーツイオタ(リン/ナト/スティーブンス)242周
2位 38 キャデラックVシリーズR・ハーツイオタ(バンパー/ブルデー/バトン)+57.016s
3位 5 ポルシェ963・ポルシェペンスキー (アンドラウアー/クリステンセン) +58.882s
4位 6 ポルシェ963・ポルシェペンスキー (エストレ/ヴァンスール) +1L
5位 20 BMW M ハイブリッドV8(ラスト/フラインス/リンデ)+1L
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14位 7 トヨタGR010ハイブリッド(コンウェイ/小林可夢偉/デフリース)+3L
15位 8 トヨタGR010ハイブリッド(ハートレー/平川亮)+3L

2025年WEC世界耐久選手権マニュファクチャラーズランキング(第5戦終了時)

1位 フェラーリ 175
2位 キャデラック 120
3位 ポルシェ 111
4位 トヨタ 95
5位 BMW 74
6位 アルピーヌ 58
7位 プジョー 28
8位 アストンマーティン2

2025年WEC世界耐久選手権ドライバーズランキング(第5戦終了時)

1位 グイディ/カラド/ジョビナッツィ(51フェラーリ)105
2位 クビサ/イーフェン/ハンソン(83 フェラーリ)93
3位 リン/ナト/スティーブンス(12 キャデラック)68
4位 フォコ/モリーナ/ニールセン(50 フェラーリ)57
5位 エストレ/ヴァンスール(6 ポルシェ)54
6位 コンウェイ/小林可夢偉/デフリース(7 トヨタ)44
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11位 ブエミ/ハートレー/平川亮(8 トヨタ)37

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