EV走行可能な48Vマイルドハイブリッドシステムを採用
2024年9月に欧州デビューを飾った、アウディのプレミアムミドルサイズSUV 「Q5」シリーズ。アウディが開発した新世代内燃機関プラットフォーム「PPC(プレミアムプラットフォームコンバッション)」をベースとするはじめてのSUVモデルということで話題を呼んだが、いよいよ日本のマーケットでローンチされた。

「48 V MHEV plusマイルドハイブリッドシステム」を全モデルに標準採用。写真はクーペルックのQ5 スポーツバック。
新型「Q5」シリーズのモデルラインナップはコンベンショナルなSUVの「Q5」と、クーペルックスの「Q5 スポーツバック」の2タイプ。エンジンは、いずれも2L直4ガソリンターボ(204ps/340Nm)と2L直4ディーゼルターボ(204ps/400Nm)から選択できる。スポーツグレードに位置付けられる「SQ5/SQ5 スポーツバック」(以下、SQ5モデル)には、3L V6ガソリンターボエンジン(367ps/550Nm)が搭載される。
そして注目点が、すべてのパワートレーンに「48V MHEV plusマイルドハイブリッドシステム」(モーターパワーは18kW[24ps]/230Nm)が採用されていることだ。発進時の加速性能や燃費の向上はもちろん、特定の条件下でのEV走行を可能にしている。駆動はすべて4WDで、そこに7速DCTが組み合わされる。
ダイナミックなエクステリアデザイン、そして先進のライティングテクノロジー
新型「Q5シリーズ」のエクステリアは、より立体的で彫りの深い連続的な面構成による抑揚をもたせたボディラインが特徴的だ。特に、鋭い彫刻のような印象のヘッドライトとテールライトをつなぐショルダーラインにそれが色濃く出ている。
フロントマスクは幅広で高い位置に配置されたシングルフレームグリル、そしてその下部でU字を描くようなエアインテークで構成される。リアデザインでは、リアバンパーや鋭く傾斜したウインドウを比較的高い位置に置くことにより、シャープでスポーティな印象を与えてくれる。

Q5のシングルフレームグリルは、波打った縦基調のルーバーを採用する。
サイドウインドウモールは標準でアルミ調仕上げとなり、ラジエーターグリルとフロントエアインテークのインレイはスカンジウムグレー、ディフューザーはマットブラック、そしてリアのインレイにはセレナイトシルバーなど、スタイリッシュなアクセントが施される。足元には18インチの5アームツイストデザインのアルミホイールが標準装備される。
「SQ5モデル」のフロントエアインテークはより大きく、リアディフューザーもよりスポーティなデザインとされる。加えて、シングルフレームグリルの枠やロッカーパネルトリムがマットクロームルックシルバーに、また足元は20インチのグラファイトグレーポリッシュットのアルミホイールが標準装備となる。

「SQ5」にはアウディ初採用のリヤウィンドウプロジェクションライトが装備される。
最新のライティングデザイン&テクノロジーにも注目したい。アウディ初採用の「リアウインドウプロジェクションライト」は、ブレーキング時にリアガラス上段にグラフィックを投影し、ブレーキライトの警告表示を強調する機能で、SラインパッケージとSQ5モデルに設定される。
そして、大小・形状もさまざまな光源で構成された「デジタルOLEDリアランプ」は、通常のテールランプとしての機能のほかに、特定のスタティックテールライトシグナチャーや警告シンボルとしても機能する。また、センターディスプレイから8パターンのライティング「デジタルライトシグネチャー」を選択することもできる。これはヘッドライトも同様だ。
新型「Q5」シリーズのコクピットにはOLEDによるメーターディスプレイ(11.9インチ)とセンターディスプレイ14.5インチを統合したコントロールパネル、ゆるやかに湾曲した1枚のパネルが鎮座する。その画面下やダッシュボード、ドアトリムやセンターコンソールなどには、間接照明のようなイルミネーションライトが光り、浮遊感を演出する。オプションの助手席専用の10.9インチMMIパッセンジャーディスプレイは、ドライバーの視線を妨げない機能が盛り込まれているのも特徴。

ユーザーの見やすさメインでデザインされたインテリア。その中にはスポーティSUVとしての哲学も宿っている。(写真はQ5)