2025年7月31日〜8月1日(現地時間)、WRC世界ラリー選手権第9戦 ラリー・フィンランドが、フィンランド中部の都市ユバスキュラを起点としたグラベル(未舗装路)で開催される。前戦ラリー・エストニアで劇的なWRC初優勝を飾った23才のオリバー・ソルベルグ(トヨタ)は、フィンランドでは今年のメインプログラムであるWRC2クラスに参戦する。

一瞬のミスも許されない超高速グラベルラリー

ラリー・フィンランドは、ユバスキュラ周辺の森の中を縫うようにして走るハイスピードなグラベル(未舗装路)ラリー。高速コーナーが連続し、路面は全体的にフラットで、そのため非常にスピードが乗り、また大きくうねるクレスト(丘越え)やビッグジャンプなど起伏が多いのも特徴となる。

ファンが作り出す雰囲気は素晴らしく、ドライバーは大きな応援を感じながら、ハイスピードなフィンランドの道を走る。ラリー・フィンランドは現在の高速化するWRCを象徴するイベントでもあり、WRCでもっともハイスピードなイベントとして知られている。

超高速なラリーとなるだけに、一瞬のミスが大きなアクシデントに繋がることが多く、気が抜けないイベントでもある。またグラベルラリーのため出走順が早いドライバーが不利となることが多く、天候によってコンディションが大きく左右されることもある。

画像: ラリー・フィンランドのスペシャルステージ路面。路面は全体的に平滑でフラットだが、起伏があるため見通しが悪い所も多く、ジャンピングスポットも数多くある。

ラリー・フィンランドのスペシャルステージ路面。路面は全体的に平滑でフラットだが、起伏があるため見通しが悪い所も多く、ジャンピングスポットも数多くある。

画像: 昨年のラリー・フィンランドではトヨタのセバスチャン・オジェが優勝。天候不順でアクシデントが続く中、トップを走るトヨタのカッレ・ロバンペラが最終日にまさかのクラッシュ。オジェの逆転優勝となった。

昨年のラリー・フィンランドではトヨタのセバスチャン・オジェが優勝。天候不順でアクシデントが続く中、トップを走るトヨタのカッレ・ロバンペラが最終日にまさかのクラッシュ。オジェの逆転優勝となった。

カンクネンが「GR Yaris Rally2 H2 Concept」をデモドライブ

今年のラリー・フィンランドは、7月31日午前中にルーヒマキで行なわれるシェイクダウンを経て、夕方にユバスキュラ市内でデイ1として競技がスタート。グラベルとターマック(舗装路)の混合路面である「ハルユ」のスーパーSSで幕を開ける。

森林地帯での本格的な戦いは8月1日の朝から始まり、デイ2としてサービスパークが置かれるユバスキュラの北側から東側にかけてのエリアで、4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。8本のステージの後にはSSS10として夜7時半から再び「ハルユ」を走行する。

競技3日目、8月2日のデイ3は、ユバスキュラの南西エリアで4本のステージをミッドデイサービスを挟んで各2回走行。その合計距離は142.16kmと4日間で最長となる。

ラリー最終日となる8月3日のデイ4は、ユバスキュラの南西エリアで今大会最長となる23.98kmの「オウニンポウヤ」のステージをミッドデイサービスを挟むことなく2回走行。ラリー・フィンランドでもっとも人気の高いこのステージの2本目、SS20はトップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーに、ボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に設定されている。

ラリーは3日間で20本のステージを走行し、その合計距離は307.22km。リエゾン(移動区間)も含めた総走行距離は、1400.39kmが予定されている。

なお今年のラリー・フィンランドでは、トヨタのチーム代表代行ユハ・カンクネンも「GR Yaris Rally2 H2 Concept」のドライバーとして参加。圧縮水素を燃料とする内燃機関を搭載する車両で、ユバスキュラ市街地のSSS1「ハルユ」においてデモ走行を行う。

画像: 2025年ラリー・フィンランドのスペシャルステージマップ。ユバスキュラ市内でスーパーSSのほか、SSは森林地帯に設けられる。

2025年ラリー・フィンランドのスペシャルステージマップ。ユバスキュラ市内でスーパーSSのほか、SSは森林地帯に設けられる。

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