伝統を忘れずグローバルな未来志向が盛り込まれた意欲作
2025年にデビューが見込まれるゼネラルモーターズ(以下GM)の「シボレー コルベット」(以下コルベット)のコンセプトモデル「カリフォルニア コルベット コンセプト」が、2025年7月24日(米・加州現地時間)にその姿を現した。

取り外し可能な一体型のフロントヒンジ式キャノピーを採用。「コルベット」に新たな魅力を加えている。
3月に登場した英国デザインスタジオで開発された、未来志向デザインのEVコンセプトモデルに続くもので、米・カリフォルニア州パサデナにあるGMのアドバンスドデザインスタジオが担った。ちなみに、GMは新型「コルベット」に先立ち3タイプのコンセプトモデルをリリースする考えで、今回がその第2弾となる。
まずはその成り立ちを、GMアドバンスドデザインスタジオのデザインディレクター、ブライアン・スミス氏に聞いてみよう。
「南カリフォルニアは1世紀にわたり自動車とデザイン文化の中心地であり、GMは40年近くにわたり、この地で深いデザインプレゼンスを築いてきた。このコンセプトカーは、南カリフォルニア テイストのハイパーカーの視点を持ちつつも、グローバルで未来的な視点も持ち合わせている」
ところで、それが「カリフォルニア コルベット コンセプト」のどこに表れているのだろう。
まず注目したのが、取り外し可能な一体型のフロントヒンジ式キャノピー。「コルベット」のグラマラスなフォルムの伝統を引き継ぎながら、未来的な要素が付加されているのだ。
インテリアにも表現されている。「コルベット」のDNAともいうべき、テーパー(形状)コックピットに配されたパフォーマンス重視のディスプレイがそれだ。特に、必要不可欠なデータのみを表示する拡張現実(AR)ヘッドアップディスプレイは、高速ドライブの頼もしいアイテムとなるだろう。

ドライビングに集中できる伝統のテーパーコックピットを先進のデジタテクノロジーがアシスト。
ボディ構造は、軽量カーボンのトンネル型アンダーボディからなり、アクティブエアロスポイラーやエアブレーキが装備されるされる。ホイールは、フロントが21インチでリアが22インチ。
また、EVが前提なため、T字型のバッテリーパックを想定して、整流効果も加味しつつ座席位置は低くされている。ディメンションは、全長が4669mmで全幅2184mm、全高1051mmとなる。
まさに「唯一無二の南カリフォルニア テイスト ハイパーカー」といった佇まいだ。第3弾はどのようなコンセプトモデルが登場するのだろう。