メカニカルさと天然素材による質感の高さが共存するインテリア
インテリアは、建築物を感じさせる力強い表面と明瞭な幾何学的フォルムが特徴だ。物理スイッチはアルマイト加工されたアルミニウムから製造されたもので、「技術による前進(Vorsprung durch Technik)」という「アウディ」の本分が具現化されている。

シンプルさが強調されるインテリアデザイン。そこにはデザイナーの思いがある。
中央に金属製のアウディリングスが配されたステアリングは、洗練された手触りにこだわり、コックピットの中心を担う存在として扱われる。インテリアカラーは、エクステリア同様にチタンが意識され、そこに天然素材などが配され質感の高さをアピールしている。10.4インチの折りたたみ式センターディスプレイの採用も同様だ。
エクステリアとインテリアを見てきたが、そこにはマッシモの「削ぎ落とし」への強いこだわりが反映されている。
「徹底したシンプルさが、私たちのアプローチの中心にある。私たちはすべてを本質にまで削ぎ落とすことで、明快さを実現する。そしてその成果は常に、ワクワクするようなエモーショナルなものでなければなならない」
と彼は強くアピールする。
では、「アウディ コンセプトC」を彼はどう見ているのだろうか?
「『アウディ コンセプトC』は『ラディカル ネクスト』の初めての具現化だ。進化したプロポーション、サーフェス、ディテールは自信に満ちたブランドアイデンティティの自信に満ちた表現を示している。それは新しいデザインフィロソフィーの具体的な解釈であり、アウディとブランド全体を変革する決意の象徴なのだ」
マッシモのこの言葉は明らかに次のステージを見据えている。アウディの変革はまだ緒に着いたばかりなのだ。

「アウディ コンセプトC」とCCO(チーフクリエイティブオフィサー)マッシモ フラスチェッラ。