長く付き合うほどその奥深さに感心する
長期テストの目的は、短時間や少ない距離の試乗ではわからないこと、確認できないことをレポートすることである。そうした意味では、KONA Nラインは、この3カ月で想像以上に奥が深いことがよくわかった。
たとえば電費。これにどのような走行パターンが影響するのかというのは、実際に長い距離を走ってみないとわかない。そこで前回は、ほぼ1カ月、ドライブモードを「ECO」で走り、今回は「NNORMAL」にし、電費の違いを確認することにした。
さらにいい電費を目指すなら、エアコンのオン/オフや走行速度が善し悪しを左右すことはわかっていても、それがどの程度なのかは検証できなかったが、「ECO」と「NORMAL」での電費差よりも、エアコンのオンオフの影響が大きいように感じられた。
実際に、エアコンオン/オフで電費は 1.0km/kWhほど違ってくる。さすがにこの時期は、エアコンオフのままでは寒いので、ステアリングヒーターとシートヒーターはオンにして走行した。冬でも晴れて日差しを感じる日は、このふたつを作動させていれば、エアコンオフでも快適だったのだが。

朝方に氷点下を記録する季節では、走行モードの違いよりもエアコンの消費電力が電費に大きく影響する。
バッテリー使用状況をディスプレイで確認
ちなみにKONAは、中央のインフォメーションディスプレイで、電気の使用状況をリアルタイムで見ることができる。駆動系、空調、電子機器、バッテリーケアのどこに供給しているかを表示してくれるのだが、ここで確認しても、明らかに空調をオフにしたときの電費がいい。
ところでステアリングヒーター&シートヒーターだが、夜に作動させたまま降りても、翌朝の外気温が低いときは、操作しなくても前日のままの状態を記憶していて自動的に作動してくれることがわかった。これはとても便利である。
そもそもこのふたつの装備は、寒い時期でも素早く、そして直接身体を暖めてくれるのでとても快適なのだが、さて、夏はどうだろか? さすがにエアコンオフのまま走るのは厳しいかもしれないが、KONA Nラインは、シートベンチレーションが装備されているのでそれを使えばかなり快適なことが予想される。ただし、その結論は夏が終わるまで待ちたい。

ホーム画面のEV表示では、充電残量、近くの充電ステーション、駆動系や空調がどのくらい電気を使用しているのかがわかる。