ドライバーとして無事に走り切り、まずまずの結果に
そんな「K-TAI」に、2025年はドライバーとして参戦しました。チームは、自動車メディアのメンバーが中心となって結成された「クラブレーシング」です。昨年と一昨年はマネージメント側で参加していたので、ドライバーとしては3年ぶり。そのため、春ごろからレンタルカート場に通って練習を重ねてきました。とはいえ、5年ほど前と比べると、体重が5kg以上も増しているため、「K-TAI」の公式練習のタイムは、あまり冴えないものに留まり、ちょっと不安を抱きつつの本戦となったのです。

K-TAIは、毎年、夏の盛りに実施されるため、暑さ対策も重要となる。ただし、走行中は走行風を受けるため、それほど暑いわけではない。
ただし、今年は同じ95号車で走るチームメイトに、中学3年生の北村蒼くんを迎え入れました。プロのドライバーを目指して、レーシングカートのシリーズ戦にも参加している、まさにガチ勢です。彼の参加のおかげで、今回は、しっかりとレース前のセッティングが行われ、そして作戦も立てることができました。蒼君は、体重43㎏で、筆者を含むおじさんドライバーよりも30~40㎏も軽く、タイムでも10秒近くも速いという、まさに助っ人です。今回は、そんな助っ人の若者をなるべく走ってもらおう!という作戦です。おじさんたちは、ミスのないように走ることが課題となります。
とはいえ、久しぶりのレース本番ということで、最初のドライブで、なんと2回も単独スピンをしてしまいました。誰にもぶつからず、コースアウトもしなかったので、それぞれ10秒ほどのタイムロスで済んだのが、不幸中の幸いでした。それ以降のドライブは、頭を冷やして攻めすぎないように、安定したタイムを心掛け、何事もなく無事に走り切ることができました。これぞ、“耐久走り”というものでしょう。
そうした結果、わが95号車はノートラブルで走り切ることに成功。トップから14周遅れの総合51位、クラス26位でゴールすることができたのです。ちなみに、同じエンジン(ホンダGX270)ユーザーで見ると上から3番目という好結果でした。
そんな嬉しいゴールを迎えることができたのも、メカニックやサインボードを出すスタッフ、さらにはチームメンバーに食事を用意するスタッフなど、走りをサポートするチームの支えがあってこそのもの。こうしたチーム一丸となっての戦いも、耐久レースならではの楽しみと言えるでしょう。(文:鈴木ケンイチ/写真:Club Racing<小瀬広明>)

活動25周年を目前とする「クラブレーシング」にてK-TAIに参加。自動車メディアの人間が中心になっているチームだ。今年は4台体制での参戦となった。