自動車専門誌、月刊モーターマガジンで連載している最新BEVの長期レポート。2025年3月からテストしているのは ヒョンデ コナ Nライン、その5回目。

入れ替わった高速道路の急速充電スタンド

長期テスト車をBEVにしてしばらく経つが、この1年ほどで高速道路のサービスエリアやパーキングエリアに設置されている充電環境が充実してきていることを実感している。

少し前までは、こうした高速道路に設置されている急速充電スタンドは、設置台数も1基、多くても2基と少なく、あまり清潔ではなく、操作パネルのディスプレイも日焼けして見えなかったり、出力も低く30分という時間では満足できる充電量に達しないことも多かった。さらに充電のために駐める場所は狭く、出入りも不便だったり隅の方にあり、先客がいたときには待機場所もないなど、BEVユーザーに積極的に使ってほしいとは思えない設備が多かった。

しかし昨年ぐらいから、高速道路の充電スタンドの多くが入れ替わった。設置台数も多く、出力も90kWや150kWになり、BEVでの長距離ドライブ時の充電が快適になってきたと言えるだろう。

画像: 最大150kWの急速充電に対応するなど、充電設備が更新された高速道路SA/PA。しかし屋根がないため雨天時の利用はためらってしまう。

最大150kWの急速充電に対応するなど、充電設備が更新された高速道路SA/PA。しかし屋根がないため雨天時の利用はためらってしまう。

ユーザー目線での使い勝手向上を望む

ただし、いまだに屋根がないところも多く、雨の時は濡れながらパネルを操作したり、ケーブルを繋いだりしなくてはならない。長距離移動中などで、どうしても高速道路で急速充電しなければいけないときを除けば、雨のときはよほどのことがない限り屋根のない充電スタンドへは足が向かない。

30分で充電が終了してしまうのも不満が残る。SOCの状態や充電スタンドの出力によってはそれで十分なときもあるが、たとえばSOC10%ぐらいからの充電や充電時間中に食事したりするときは30分では短い。他に待機しているクルマがいないのであれば60分、せめて45分に充電時間を選ぶことができればいいのにと思う。

電費は、エアコンを使用するようになって6km/kWh台前半を表示することもあるが、おおむね6km/kWh台後半から7km/kWh台、時には8km/kWhにもなる。今回は東京−大阪の往復時に新東名高速の制限速度120km/h区間を順調に走ったこともあり、平均電費を下げているが、5月中旬に22km走行したときの電費は8.4km/kWhを記録した。ちなみにエアコンのオン/オフで走行距離できる距離は10km程度変わる。

画像: 電費の履歴を見ると20km以上走っていると常に6.5km/kWhを超えた。また5月13日には8.4km/kWhという好電費を記録。

電費の履歴を見ると20km以上走っていると常に6.5km/kWhを超えた。また5月13日には8.4km/kWhという好電費を記録。

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