昨年のシンガポールGPはマクラーレンのランド・ノリスが圧勝
昨年のシンガポールGPは、ポールポジションからスタートしたマクラーレンのランド・ノリスが、春まで絶対的な強さを誇ってきたレッドブルとマックス・フェルスタッペンを問題とせず、最終的に約21秒の大差をつけて圧倒した。
昨シーズン後半にどのコースでも最速となったマクラレーンにとっては、ポールポジションからスタートでトップの座を守れれば、あとは簡単だった。ノリスは10周目までにフェルスタッペンに5秒以上の差をつけると、1周につき1秒速いペースでさらにリードを広げ、タイヤ交換の前に勝負をつけ、ハードタイヤで余力を残して走り切った。全く太刀打ちできずに2位に甘んじることになったフェルスタッペンは完敗を認めるしかなかった。
大きなアクシデントもなく、ほぼすべてのドライバーが1回のピットストップでレースを完走。フェルスタッペンの後ろで、3位にはマクラーレンのオスカー・ピアストリが入った。

昨年のシンガポールGPは、ポールポジションからスタートしたマクラーレンのランド・ノリスが圧倒的な速さを見せて優勝した。

昨年のシンガポールGPのタイヤ戦略。狭くて抜きにくい市街地サーキットでは順位の挽回は難しく、またセーフティカーの導入もなかったことから、1ストップが勝利戦略となった。ただ交換タイミングには幅があり、ピアストリはミディアムタイヤで38周まで引っ張った。
【参考】2024年F1第18戦シンガポールGP決勝 結果
1位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス ) 62周
2位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)+20.945s
3位81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+41.823s
4位 63 G.ラッセル(メルセデス))+61.040s
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)+62.430s
6位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+85.248s
7位 55 C.サインツ(フェラーリ)+96.039s
8位 14 F.アロンソ(アストンマーティン・メルセデス)+1周
9位 27 N.ヒュルケンベルグ(ハース・フェラーリ) +1周
10位 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)+1周
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12位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBPT)+1周
18位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT)+1周
ファステストラップ 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT)
タイヤを供給するピレリは「シンガポールでは昨年と同じコンパウンドを用意します。ハードがC3、 ミディアムがC4、 ソフトが C5 です。今年はさらに柔らかいC6もありますが、タイヤにかかる負荷と高温により過熱問題が発生する可能性があるため見送られました。ピットレーンの速度制限が60km/hから80km/hに引き上げられたことで戦略に変化があるかもしれませんが、オーバーテイクが難しく、ピットストップロスタイムを考えると、やはり1ストップ戦略が正解となるでしょう。決勝レースではミディアムとハードが主流となると思われますが、スタートでのジャンプアップを狙う場合やレース終盤にセーフティカーが導入された場合など、ソフトタイヤも活用の余地があります。このトラックでの劣化は主に熱応力によるもので、タイヤの表面ではなくタイヤ内部で発生します」と分析している。

シンガポールGP開幕を前に、ピレリが公開した分析データ。
さて2025年はどんなレースとなるのか。第18戦シンガポールGPは10月3日17時30分(日本時間18時30分)から始まるフリー走行で開幕する。
2025年F1第18戦シンガポールGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:10月3日17時30分〜18時30分(日本時間18時30分〜19時30分)
フリー走行2回目:10月3日21時〜22時(日本時間22時〜23時)
フリー走行3回目:10月4日17時30分〜18時30分(日本時間18時30分〜19時30分)
予選:10月4日21時〜22時(日本時間22時〜23時)
決勝(62周):10月5日20時〜(日本時間21時〜)