ライフスタイル提案に向けたMOU(基本合意書)を締結、協業記念式が実施された。
インスターも家庭用の蓄電池として重要な役割
この取り組みは、災害時にも家族の暮らしを守る安心で、持続可能な住まいのかたちを提案するもの。EVの大容量バッテリーを住宅に活用することで、従来の家庭用蓄電池よりも多くの電力を供給でき、停電時にも照明や家電を継続して利用可能となるメリットがある。つまりEVのインスターが搭載するV2LやV2H機能を使い、蓄電池として積極的に活用しようという試みだ。
金銭的なメリットも多く、埼玉県のEV補助金や東京都が推進する太陽光発電施策と組み合わせることで、環境負荷の低減と光熱費の削減を両立する経済的な優位性を実現、他社にはない付加価値が試案されている。

インスターの備える大容量バッテリーを活用することで災害時にも約4日間の電気を住宅に供給できると藍川社長は語る。
また、こうしたことを通じて「EVが暮らしを支え、インフラの一部となる未来」を現実のものとし、生活者にとっての安心・快適・経済性を兼ね備えた新しい選択肢を提案していくというわけだ。

住宅に設置された室外のEVユニットからAC(普通)充電中のメーター表示。「ウーディア」にはソーラーパネルが設置されているので再エネが積極的に活用されている。
当日は両社代表によるMOU調印式を実施するとともに、V2Hに対応した高性能住宅「ウーディア」とインスターが備えるV2H/V2L機能を活用し、EVから住宅内の家電へ電力を供給するデモンストレーションが披露、実際に照明や電子レンジ等の家電が稼働する様子を体感し、EVと住宅の融合による“クルマと家の新しい関係”が体感できた。

住宅のパーキンスペース近くに設置された室外EVユニット。電源は、再生可能エネルギーの太陽光を使っている。
最後に、両社代表のコメントを紹介しよう。
ヒョンデ モビリティ ジャパンの七五三木社長は「私たちが目指すのは、EVが単なる移動手段ではなく“住宅の一部”となり、時には“第二のリビングルーム”のような存在になる未来です。素晴らしい住空間を創造されるアイム・ユニバース様との協業は、そのための大きな一歩です。お客様の暮らしをより豊かにするこの挑戦は、ヒョンデとしても大きな挑戦となる取り組みです。ご期待ください」
またアイム・ユニバースの藍川CEOは「世界的なHyundai様と未来の暮らしを創造できることを、大変光栄に思います。インスターが蓄える49kWhの電力は、停電時にも約4日間、ご家庭の生活を維持できます。私たちはこの力を、有事にご家族を守る“命を繋ぐ電力”と考え、皆様の命を守り抜く住まいの新たな価値を提案します」と話した。
■株式会社アイム・ユニバースとは
注文住宅・分譲住宅・リゾート邸宅の開発を手がける総合住宅メーカーで、関東各都県および沖縄を中心に約2,000棟の分譲実績を誇ります。「特別な仕様を標準仕様に」「特別な時間を日常の時間に」をコンセプトに高断熱性能・自然素材・非日常の解放感を兼ね備えたリゾート邸宅ブランド「&RESORT HOUSE」を展開しています。現在は「木と共に生きる住宅」「災害に強い住宅」「EVとの暮らし」といった新たな価値を住まいに取り入れ、EVとの連携やレジリエンス性能を備えた次世代型住宅の普及にも取り組んでいます。